| セッション情報 |
ワークショップ1
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| タイトル |
研-42:膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)と胆管癌を合併した1例
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| 演者 |
新上 浩司(医療法人 天神会 新古賀病院) |
| 共同演者 |
草野 敏臣(医療法人 天神会 新古賀病院), 中嶋 哲也(医療法人 天神会 新古賀病院), 入江 康司(医療法人 天神会 新古賀病院) |
| 抄録 |
症例は76歳の男性で.現病歴は,糖尿病,脳梗塞後遺症の外来通院中に体重減少を来たし,平成17年7月腹部超音波検査・CTにて膵頭部・膵尾部に多嚢胞性腫瘤を指摘され,主膵管は4mmと拡張しておりIPMNと診断された.しかし自覚症状なく,本人のADLを考慮して経過観察とした.平成18年11月4日,早朝より左肩から腕、背部にわたる疼痛と嘔気が出現し救急外来を受診,入院となった.入院時所見では眼球結膜に黄疸を認めたが,貧血なし.胸部は心音,呼吸音に異常を認めず,腹部は平坦・軟で肝臓・脾臓,腫瘤は触知しなかった.血液生化学検査では肝機能異常と軽度膵炎の所見を認め,腫瘍マーカーはCA19-9が491U/mlと上昇していた.入院時の腹部CTでは膵頭部の多嚢胞性病変は増大傾向にあり,最大径は5.1×3.9×4.5cmであった.腹部超音波検査では総胆管下部の狭窄と肝側胆管の拡張,膵内胆管周囲の多嚢胞性腫瘤,嚢胞内の乳頭状隆起を認めた.ERCP所見は,主乳頭の腫大と開口部から粘液を排出し,下部総胆管の狭窄があり嚢胞性腫瘤と主膵管は交通していた.なお,同時に行った膵管内超音波検査でも主膵管の拡張と粘液の充満,及び周囲の多嚢胞性腫瘤を認めた.以上より膵頭部腫瘤(分枝型IPMN)の増大に伴う閉塞性黄疸と診断し,悪性腫瘍の可能性も考えられたため膵十二指腸切除術および膵尾部・脾臓切除術を施行した.病理学的検査では下部胆管癌の診断で胆管周囲の膵実質に浸潤していた.膵嚢胞上皮は内側に乳頭状増生を認めたが,悪性所見や卵巣様間質がないことから膵頭部・尾部の両病変とも膵管内乳頭粘液性腺腫と診断した.今回,IPMNと胆管癌を合併した症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する. |
| 索引用語 |
IPMN, 胆管癌 |