| セッション情報 | シンポジウム2 |
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| タイトル | S2-06:バレット腺癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術 |
| 演者 | 島岡 俊治(南風病院消化器科) |
| 共同演者 | 松田 彰郎(南風病院消化器科), 仁王 辰幸(南風病院消化器科), 政 幸一郎(南風病院消化器科), 鳥丸 博光(南風病院消化器科), 田代 光太郎(南風病院消化器科), 新原 亨(南風病院消化器科), 西俣 嘉人(南風病院消化器科), 西俣 寛人(南風病院消化器科), 田中 貞夫(南風病院病理科) |
| 抄録 | 【目的・方法】バレット食道に関連した高度異形成や表在癌に対して食道切除術は依然標準的治療とされているが侵襲が大きいためリンパ節転移の危険性が低いと考えられる症例においては粘膜切除術 (EMR) や焼灼術などの内視鏡治療が選択されることが多い。しかしながら術前の深達度、側方進展の診断が困難であることさらに一括切除が困難であることがしばしばあり、不完全切除や高い局所再発率が問題となっている。したがって治療方針決定のためにも病理学的評価を正しく行う必要がある。内視鏡的粘膜下層剥離術 (ESD) は消化管の大きな表層性腫瘍に対して一括切除を可能にする新しい治療法として注目されている。自験例からバレット食道癌に対するESDの妥当性について検討したので報告する。【成績】対象とする症例はバレット食道表在癌4例である。2例に対して食道切除術,2例に対してESDが施行された。年齢は45歳から79歳(平均66歳)、男女比は3:1であった。背景となるバレット上皮は1例がLSBEで他の3例はSSBEであった。3例は右壁から後壁、1例は前壁にみられた。腫瘍の大きさは16~60 mm(平均30.8mm)であった。術前には4例中3例において粘膜下浸潤が疑われたが、深達度は全例粘膜内癌であった。肉眼形態は全例隆起主体で脈管侵襲は陰性であった。4例中3例において口側の扁平上皮下への腫瘍の進展を伴っており、最大進展距離は4mmであった。【結論】粘膜内に限局するバレット腺癌においてはリンパ節転移の危険性は低いとされているが粘膜下浸潤を伴う場合、同部位の扁平上皮癌と同程度の危険性を有しているとされている。一方、食道胃接合部はその解剖学的特異性により深達度診断が困難となることがある。自験例では粘膜内癌4例中3例で術前に粘膜下浸潤が疑われていた。過剰な外科治療を避ける為にもESDによる一括切除によって詳細な病理学的検索を行うことは有用と思われる。自験例4例中2例にESDを行ったがいずれも一括切除によって詳細な病理学的検索が可能であった。ただし、扁平上皮下への進展については肉眼診断が困難であるため切除時に十分なマージンをとる必要がある。 |
| 索引用語 | バレット腺癌, ESD |