| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 73:炎症性腸疾患関連関節炎に対しメトトレキサートが奏効した一例 |
| 演者 | 荒瀬 光一(産業医科大学 第一外科) |
| 共同演者 | 平田 敬治(産業医科大学 第一外科), 勝木 健文(産業医科大学 第一外科), 柴尾 和徳(産業医科大学 第一外科), 日暮 愛一郎(産業医科大学 第一外科), 中山 善文(産業医科大学 第一外科), 岡本 好司(産業医科大学 第一外科), 小西 鉄巳(産業医科大学 第一外科), 永田 直幹(産業医科大学 第一外科) |
| 抄録 | 【はじめに】潰瘍性大腸炎(UC)に対する大腸全摘術後は、ほとんどの症例でステロイド離脱が可能となるが、時に腸管外合併症のためにステロイドの継続投与を余儀なくされる場合がある。今回、炎症性腸疾患関連関節炎に対してステロイド減量・離脱目的でのメトトレキサート(MTX)が奏効した一例を経験したので報告する。【症例】70歳男性。53歳時にUC発症、以後ステロイド開始されるも再燃寛解を繰り返し、2006年3月(69歳時)大量下血・大腸穿孔で当科紹介、緊急大腸全摘・回腸嚢肛門管吻合・一時的回腸ストーマ造設を施行した。同年6月にステロイド中止したが、多発関節痛が増悪し、プレドニゾロン(PSL)再開(10mg/day)にて症状軽快した。当院内科で関節リウマチ・リウマチ性多発筋痛症は否定され、炎症性腸疾患関連関節炎と診断した。ステロイド減量・離脱目的で同年9月よりMTXの週1回投与を開始したところ、さらに自覚症状の改善を認め、以後ステロイドの漸減が可能となり、2007年9月現在PSL 2mg/dayまで減量可能となった。今後ストーマ閉鎖を予定している。【考察】当科での潰瘍性大腸炎に対する大腸全摘術後、全例で副腎皮質機能の回復を確認後ステロイド中止が可能であったが、そのうち3例に炎症性腸疾患関連関節炎の増悪を認め、うち2例でステロイドの再投与を要した。これら3例に対してメトトレキサート(MTX)の低用量投与を行い、関節炎症状の軽快ならびにステロイドの減量が可能であった。MTXは、その抗炎症作用より慢性関節リウマチによる関節痛に対し有効性が確立されているが、炎症性腸疾患に対しては他の免疫抑制剤に比べ使用頻度が少なく、有効性を検証した報告も本邦では見当たらない。しかしながら、他の免疫抑制剤に比し効果発現までの期間が短いこと、週1回投与と簡便であり、ステロイドの漸減・離脱目的でのMTX少量間欠投与は試みるに値すべきtherapeutic optionと思われる。 |
| 索引用語 | 潰瘍性大腸炎, 免疫抑制剤 |