セッション情報 一般演題

タイトル 82:

陥凹型大腸腫瘍の2例

演者 具嶋 亮介(熊本大学大学院 消化器内科)
共同演者 加来 英典(服部胃腸科), 後藤 英世(服部胃腸科), 尾田 恭(服部胃腸科), 櫻井 宏一(熊本大学大学院 消化器内科), 佐々木 裕(熊本大学大学院 消化器内科)
抄録 症例1は58才男性。H19年6月全大腸内視鏡検査(TCS)を施行し多発ポリープを認め入院。 入院時TCSで外来検査時には指摘されなかった径7mmの発赤陥凹を横行結腸に認めた。 陥凹は非常に浅く、全周に局面を有していた。陥凹部の粘液除去が難しくpitの判定は不能だった。IIc型腫瘍が疑われたが、sm浸潤を疑う所見はなく、non-lifting sign陰性であったためEMRを施行した。病理結果はtubular adenoma with moderate atypiaであった。症例2は71才女性。他院でTCSを施行され異常なしと診断されたが、セカンドオピニオンを求めて当院を受診した。H18年7月TCSを施行し、下行結腸に径8mmの発赤陥凹を伴う病変を認めた。陥凹は面状で、辺縁はやや隆起していた。陥凹部のpitはVN様であったが、出血のため観察不十分であった。隆起部分はすべてI型pitで、IIc(+IIa)型腫瘍が疑われた。空気変形所見も認められたため、sm癌を疑い生検を施行した。生検では、Group5の所見であり、総合的にsm癌が強く疑われた。本人の希望により外科的切除が行われ、well differentiated adenocarcinoma, sm 1000μm浸潤, ly1, v0, n0であった。<まとめ>初回検査では指摘できなかった陥凹型腫瘍の2例を報告した。今回の症例は共に小さな発赤陥凹を有する病変であったが、病理診断は腺腫とsm癌であった。陥凹型腫瘍におけるPit Pattern診断はその質的診断の際に非常に有用である場合が多いが、今回のような粘液除去困難例や出血例では有力な情報を得ることは難しい。提示した症例は通常観察、色素内視鏡及び生検所見により適切な治療方針が決定できた。
索引用語 大腸腫瘍, 陥凹型病変