セッション情報 ワークショップ1

タイトル 研-04:

胃噴門部から胃体下部小弯側にかけて連続する胃静脈瘤に対してEVLおよびASによる地固め療法が奏効した一例

演者 河野 桜(大分大学付属病院)
共同演者 平島 徹朗(大分大学付属病院), 福田 健介(大分大学付属病院), 阿南 重郎(大分大学付属病院), 八坂 成暁(大分大学付属病院), 大津 智(大分大学付属病院), 渡邊 浩一郎(大分大学付属病院), 沖本 忠義(大分大学付属病院), 児玉 雅明(大分大学付属病院), 村上 和成(大分大学付属病院), 藤岡 利生(大分大学付属病院)
抄録 今回、我々は胃噴門部から胃体下部小弯側にかけて連続する胃静脈瘤に対してEVLおよびASによる地固め療法が奏功した一例を経験したので報告する。症例は74歳の女性で、C型肝硬変症にて昭和59年に食道静脈瘤に対してHassab手術を、また、右腎珊瑚状結石のため右腎摘出術を施行されていた。平成18年9月に吐下血、出血性ショックにて近医入院となり、胃体中部小弯側のDieulafoy潰瘍からの出血と診断されクリップにて止血されていた。その後のフォローアップCTにて胃体部小弯側に広範囲に静脈瘤の所見認め、内視鏡にてもRC1の胃静脈瘤を胃噴門部から胃体下部小弯側にかけて認めたため今回精査加療目的にて平成19年2月20日当科紹介入院となった。腹部CTにて胃穹隆部から胃体上部小弯側にかけて壁内の拡張した静脈が見られ、流出静脈は胃小弯側から下大静脈にかけて見られるGastrocaval shuntと考えられ、流入静脈は左胃静脈もしくは胃大網静脈が考えられた。内視鏡所見では前医と同様に胃噴門部から胃体下部小弯側にかけてRC1~2の胃静脈瘤を認めたため、3月5日GF施行し胃噴門部から胃体下部小弯側にかけての静脈瘤に対してEVLを19個施行し、EVL後の部位の周囲全周にASを合計60cc局注した。1週間後に再度GF行ない、明らかな出血ないこと確認し、EVL施行部位の間の粘膜にASを合計30cc追加局注した。フォローアップの腹部CTにても胃小弯側の壁内には静脈瘤残存しているものの、静脈瘤の粘膜面への突出は改善していた。その後、治療1ヶ月、5ヶ月目のGFにては静脈瘤の再発は見られず、EVL後の部位は瘢痕化しており、腹部CTにても胃体小弯側のEVL施行部位は血栓化していた。内視鏡的胃静脈瘤に対してEVLおよびASによる地固め療法が予防的内視鏡治療として有効であると考えられたため、文献的考察を含めて報告する。
索引用語 胃静脈瘤, 内視鏡的治療