| セッション情報 | シンポジウム1 |
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| タイトル | S1-08:クローン病肛門病変に対する抗TNF-α抗体の治療成績 |
| 演者 | 佛坂 正幸(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科) |
| 共同演者 | 池田 拓人(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 長沼 志興(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 土屋 和代(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 内山 周一郎(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 前原 直樹(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 長池 幸樹(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 日高 秀樹(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科), 千々岩 一男(宮崎大学 医学部 腫瘍機能制御外科) |
| 抄録 | 【目的】近年,クローン病に対して抗TNF-α抗体(レミケード)が用いられ,良好な成績が報告されているが,肛門病変に対する効果は不明である.今回肛門病変に対しての効果について検討した.【方法】2007年8月までに活動性の痔瘻・肛門周囲膿瘍がみられたクローン病の患者22例を対象とした.このうち,13例で術後にレミケードを投与し(レミケード投与群),9例では投与しなかった(レミケード非投与群).レミケード投与群の内訳は男性9例,女性4例,平均年齢31.2歳で,肛門病変はIILC:4例,IIHC:1例,IIHS+IILC:1例,IIHS+IILS:3例,IIIUS:2例,IIIBC:1例,IV:1例であり,3例ではレミケードは術前に腸管病変に対して投与されていた.これらに対し,外科的ドレナージ後(seton 法:12例,penrose drain 挿入:1例)レミケードの投与(定期的な継続投与:9 例,初期投与のみ:4例,平均投与回数:9.0回)を行った.レミケード非投与群の内訳は男性7例,女性2例で,平均年齢34.8歳で,の肛門病変の内訳は,IILC:4例,IIHC:1例,IIIBC:2例,IV:2例であり,seton 法:6例,人工肛門造設+seton 法(IIIBC,IV):2例,seton 法→直腸切断術(直腸狭窄を伴うIV):1例を行っている.治療後の状態の判定は治癒:排膿がなくsetonを抜去,沈静化:setonを挿入中で排膿がない,軽快:排膿が減少した状態とした. 【成績】レミケード投与群の初回投与から平均21.5ヶ月経過した現在の状態は治癒:4例,沈静化:3例,軽快:4例,悪化→軽快:2例である.肛門狭窄,腸閉塞が1例ずつみられ,保存的治療を行なった.レミケード非投与群の現在の状態は,治癒:1例,沈静化:4例,軽快:3例:悪化→軽快:1例であった.レミケード群とレミケード非投与群(直腸切断術を除く)を比較すると,治癒症例が多いものの有意差はなかった(Chi-square test: p=0.081)【結論】クローン病に伴う痔瘻・肛門周囲膿瘍では十分なドレナージを行うことが必要であり,レミケード投与はこの効果を補強する可能性が示唆された.また肛門狭窄,腸閉塞に留意すべきと思われた. |
| 索引用語 | クローン病, 抗TNF-α抗体 |