| セッション情報 |
一般演題
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| タイトル |
191:短期間に胆管像の変化を認めた自己免疫性膵炎の一例
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| 演者 |
新関 修(大分赤十字病院 消化器科) |
| 共同演者 |
永松 秀康(大分赤十字病院 消化器科), 江藤 寛之(大分赤十字病院 消化器科), 一木 康則(大分赤十字病院 消化器科), 石田 哲也(大分赤十字病院 消化器科), 伊藤 心二(大分赤十字病院 外科), 福澤 謙吾(大分赤十字病院 外科) |
| 抄録 |
【症例】59歳、男性。主訴は黄疸。2007年3月尿の濃染を自覚、4月8日黄疸を指摘され前医を受診、閉塞性黄疸を指摘され膵癌が疑われ4月10日紹介入院となった。既往として45歳時に急性肝炎。身体所見では黄疸以外に有意な所見を認めない。T-bil 9.7mg/dl、肝胆道系酵素の上昇を認めた。CEA.CA19-9は正常。同日内視鏡的逆行性膵胆管造影検査(ERCP)を施行、下部胆管の著明な狭窄を認め胆管ステントを留置した。擦過細胞診と胆汁細胞診はclass1。腹部造影CTでは膵頭部から膵尾部にかけてびまん性に腫大を認めた。蛋白分画ではγグロブリンが25%に増加、IgG 3006mg/dl, IgG4 783mg/dlと上昇を認めた。抗核抗体は陰性。自己免疫性膵炎が疑われ4月19日に再度ERCPを施行したところ下部胆管に加え新たに肝門部にも胆管の狭窄を認めた。また主膵管はびまん性に狭細化を認めた。自己免疫性膵炎に伴う下部胆管および肝門部胆管狭窄による閉塞性黄疸と診断、再度ドレナージチューブを留置した。4月28日よりプレドニゾロン30mg/日の投与を開始し、以後漸減しながら経過を観察した。5月15日の腹部CTでは膵の腫大は改善。5月19日のERCPでは胆管、主膵管いずれも狭窄は軽減しドレナージは終了とした。現在プレドニゾロン5mg/日で維持療法を行い再燃を認めない。【考察】自己免疫性膵炎ではしばしば胆管狭窄を合併することが知られており、原発性硬化性胆管炎や胆管癌、膵癌との鑑別に苦慮することがある。中沢らは自己免疫性膵炎に合併した胆管狭窄をIgG4関連疾患ととらえ自己免疫性硬化性胆管炎と呼称し、その胆管像を4つのタイプに分類している。初回のERCPの際の胆管像は下部胆管のみに狭窄を認め中沢らの分類ではtype1に相当すると考えられたが、9日後のERCPの際には肝門部にも狭窄を認めtype3に相当すると考えられた。プレドニゾロンに対する反応も良好で膵炎、胆管病変ともに治療開始後速やかに画像所見の改善を認め、これまでの報告と一致している。自己免疫性膵炎に伴う胆管病変は経過観察中に形態が変化する症例があることが知られているが、本例のように短期間に胆管病変の形態が変化することは病態の機序を考える点でも興味深い。 |
| 索引用語 |
自己免疫性膵炎, 原発性硬化性胆管炎 |