| セッション情報 |
シンポジウム2
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| タイトル |
S2-02:食道表在癌のNBI拡大観察による微細血管所見と組織構築の検討
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| 演者 |
田宮 芳孝(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門) |
| 共同演者 |
中原 慶太(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 芹川 習(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 米湊 健(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 渡辺 靖友(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門), 佐田 通夫(久留米大学 内科学講座 消化器内科部門) |
| 抄録 |
【背景】拡大内視鏡観察における食道表在癌の微細血管模様については井上らのIPCL分類、有馬らの微細血管パターン分類が報告され、その質診断および深達度診断に有用とされている。しかし、subtypeを含めるとその分類はやや煩雑で、判別に苦慮することがある。また深達度診断に関しては微細血管模様に対応した組織学的な血管深度、分布、密度、形態など不明な点も多い。【目的】食道表在癌の拡大内視鏡観察による微細血管模様に対応した組織構築を明らかにし、微細血管分類が深達度診断に有用かを明らかにする。【対象】EMR/ESDが施行された食道表在癌(扁平上皮癌)でNBI拡大観察と組織所見との充分な対比が可能であった6病巣23切片(M1部12切片、M2部6切片、M3部5切片)。【定義】微細血管模様を有馬分類に準じて、点-短線状(typeS)、長線状(typeL)に簡略分類した。深達度は粘膜固有層を2等分しM2浅層とM2深層に分別した深達度亜分類を用いた。【方法・検討】内視鏡像を切除標本・組織所見と詳細に対比し、以下の検討を行った。 1. 微細血管分類別にみた腫瘍最深部垂直距離と血管最表層垂直距離 2. 深達度亜分類別にみた腫瘍最深部垂直距離と血管最表層垂直距離 3. 微細血管分類と深達度亜分類(M1-M2浅層、M2深層-M3)の関係【結果】1. 腫瘍最深部平均垂直距離はtypeS 205μm、typeL 507μmと有意差を認めた(p=0.006)。血管最表層平均垂直距離はtypeS 38μm、typeL 59μmと差はなかった(p=0.085)。 2. 腫瘍最深部平均垂直距離はM1 177μm、M2浅層 220μm、M2深層 345μm、M3 674μmと有意差を認めた(p=0.002)。血管最表層平均垂直距離はM1 39μm、M2浅層 37μm、M2深層 51μm、M3 60μmと差はなかった(p=0.712)。 3. 微細血管分類typeSがM1-M2浅層である感度、特異度、正診率は92.3%(12/13)、80%(8/10)、85.7%(12/14)であった。またtypeLがM2深層-M3である感度、特異度、正診率は80%(8/10)、92.3%(12/13)、88.9%(8/9)であった。【結論】NBI拡大観察による微細血管模様は、組織学的な腫瘍の厚さを問わず極めて表層に存在する血管から観察している可能性が示唆された。また微細血管分類(typeS、typeL)は深達度診断においてM1-M2浅層とM2深層-M3の鑑別に有用であると思われた。 |
| 索引用語 |
食道癌, 拡大内視鏡 |