セッション情報 一般演題

タイトル 42:

ESDにて一括切除し診断し得た胃粘液癌の一例

演者 安部 高志(大分県厚生連鶴見病院 消化器科)
共同演者 永井 敬之(大分県厚生連鶴見病院 消化器科), 相馬 渉(大分県厚生連鶴見病院 消化器科), 田崎 貴子(大分県厚生連鶴見病院 消化器科), 綿田 雅秀(大分県厚生連鶴見病院 消化器科), 大河原 均(大分県厚生連鶴見病院 消化器科), 徳石 恵太(大分県厚生連鶴見病院 外科), 野口 琢矢(大分県厚生連鶴見病院 外科), 久保 宣博(大分県厚生連鶴見病院 外科)
抄録 【はじめに】今回我々は,ESDにて一括切除を行い診断し得た胃粘液癌の一例を経験したので報告する.【症例】69歳の女性.32歳時に卵巣嚢腫にて手術,52歳時に右肺腫瘤にて手術を施行されているが,いずれも他院にて施行されており詳細不明.生活歴に特記事項を認めない.平成16年11月8日健診のMDL異常にてGF施行した際に,胃前庭部大彎側に隆起性病変を認める.生検ではGroup1であり,以後GFと生検にて経過観察を行ってきたが,病変は徐々に大きくなり,平成19年7月9日のGFでは表面に一部潰瘍形成を認めた.EUSでは第3層由来の低エコー腫瘤で,診断と治療を兼ね,8月7日ESDを施行した.病理標本から胃粘液癌との病理診断を得た.脈管侵襲は認めず,側方・深部断端いずれも陰性であったが,SM2まで浸潤を認め,追加の外科的切除を行った.なお,全身検索を行ったが,原発巣となり得る器質的病変を認めず,胃原発の粘液癌と考えた.【考察】胃粘液癌は全胃癌の2.9~6.2%,早期胃癌の1%前後と比較的稀な組織型である.早期胃癌が少なく進行癌が多く,リンパ行性転移・腹膜播種が多い,治癒切除率が低い,などから他の組織型に比べ予後は不良とされている.粘液癌は組織学的に粘膜下層以深に浸潤して初めて粘液結節を形成し,その組織像が明らかになるために,術前に診断されることは少なく,胃隆起性病変において,粘液癌を鑑別診断として挙げておく必要があると考え,報告した.
索引用語 胃粘液癌, ESD