| セッション情報 |
シンポジウム1
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| タイトル |
S1-09:クローン病に対する当科の抗TNFαトップダウン療法の現況
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| 演者 |
石田 哲也(大分赤十字病院 消化器科) |
| 共同演者 |
一木 康則(大分赤十字病院 消化器科), 新関 修(大分赤十字病院 消化器科), 永松 秀康(大分赤十字病院 消化器科), 江藤 寛之(大分赤十字病院 消化器科) |
| 抄録 |
目的: レミケードによる抗TNFα抗体投与療法は特に難治や頻繁に入退院を繰り返すクロ-ン病(CD)患者に大きな恩恵をもたらしたと思われる。そのなかのトップダウン療法はクローン病の自然史を変えるかもしれないと期待されている。当科においてレミケードのトップダウン療法を施行した患者についてその有効性、副作用などを検討したので報告する。またトップダウンではない維持投与している患者群(MT群) 11例とこれらの指標を比較した。方法:当科のトップダウン療法はクローン病発症1年以内にレミケードを投与する方法と定義した。2002年より2007年3月まで当科でトップダウン療法を試行し1年以上経過観察した クローン病患者群(TD群) 9名とMT群 11例を対象として患者背景、有効性、安全性、経過などを検討した。成績:TD群は9例で(男性6例、女性3例)、平均罹病期間は7ヶ月(2ヶ月-12ヶ月)であった。平均年齢は25.6歳(16-43)、病型は小腸型はなく、小腸大腸型7例、大腸型2例で、痔ろうの合併は5例、内ろうの合併はなかった。併用療法は栄養療法、5ASA製剤であった。レミケード投与による副作用も認めていない。TD群とMT群の経過を比較すると投与前の活動性(Simple CDAI)の差はなかったが、MT群では 狭窄で手術した1例、穿孔し手術を要した症例 (2例)が発生した。レミケード投与開始後1年以内にクローン病の病勢悪化のため入院した症例はTD群: 0例であるがMT群: 37%(4/11)であった。また経過中、出血や腸閉塞、病状悪化のため入院加療を要した症例が7例いた。画像診断によるレミケード投与開始1年後の粘膜治癒率はTD群: 67%(4/6), MT群: 18%(2/11)でTD群の方が高い粘膜潰瘍の治癒率を示した。結語:観察期間が短期間であるので結論を出すのはまだ早急だが、入院率や粘膜治癒率でTD群はMT群よりよい経過であると思われ、トップダウン療法は患者のQOL向上に役立つ可能性を秘めている。 |
| 索引用語 |
クローン病, レミケード |