セッション情報 一般演題

タイトル 80:

無症候性Phlebosclerotic colitisの一例

演者 青山 祐二郎(佐田厚生会 佐田病院 胃腸科)
共同演者 深水 理恵子(佐田厚生会 佐田病院 胃腸科), 頼岡 誠(佐田厚生会 佐田病院 胃腸科), 八尾 恒良(佐田厚生会 佐田病院 胃腸科), 畠山 定宗(畠山内科胃腸科クリニック), 岩下 明徳(福岡大学筑紫病院 病理部)
抄録 症例は64歳女性。特に症状を認めていなかったが、検診目的で平成19年3月17日に畠山内科胃腸科クリニックにて下部消化管内視鏡検査を行われ、盲腸から脾彎曲部近傍にかけて、暗青色で一部血管透見像の消失し、軽度の浮腫像を伴う粘膜を認めた。また盲腸には一部浅い潰瘍もあり、Phlebosclerotic colitisが疑われた。盲腸、上行結腸、横行結腸からの生検による病理組織学的検査では、静脈壁の線維性肥厚、静脈周囲に膠原線維の沈着を認め、Phlebosclerotic colitisと確定診断された。 4月21日に精査目的で当院紹介受診となり、腹部単純X線検査では、上行結腸に沿って石灰化を認め、腹部単純CTでは、肝彎曲部より口側の上行結腸に壁肥厚あり、上行結腸と盲腸付近で腸間膜血管の石灰化を認めた。注腸X線検査では上行結腸に母子指圧痕様変化、横行結腸に浮腫様の変化を認め、形態的にPhlebosclerotic colitisに矛盾しない所見であった。特に症状を認めないため、治療は行わず、紹介医で経過観察していただくこととした。 本疾患は通常、腹痛や血便を伴い、重症例では外科的治療を要する。一方で比較的軽症例も報告されているが、本症例の如く無症候例は稀である。原因としては、腸管内刺激物質や生活環境因子、遺伝因子、門脈圧亢進、膠原病などとの関連が報告されているが、いまだ解明されていない。本症例においては、原因と考えられるような病歴、所見は認めなかった。 今回我々は検診目的に行った下部消化管内視鏡検査にて発見した無症候性Phlebosclerotic colitisの一例を経験したため、若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 Phlebosclerotic colitis, 無症状