| セッション情報 |
一般演題
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| タイトル |
124:ローヤルゼリーによる薬剤性肝障害をきたしたB型慢性肝炎の1例
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| 演者 |
井上 恵(大分大学 医学部 消化器内科) |
| 共同演者 |
清家 正隆(大分大学 医学部 消化器内科), 姫野 克郎(大分大学 医学部 消化器内科), 織部 淳哉(大分大学 医学部 消化器内科), 高橋 祐幸(大分大学 医学部 消化器内科) |
| 抄録 |
症例は24歳の男性。平成17年8月カンピロバクター腸炎にて近医に入院した際に初めてB型慢性肝炎と診断された。その後当科紹介となり定期的に経過観察されていたが、平成17年12月の血液検査でトランスアミナーゼの上昇(AST 624IU/L、ALT 962IU/L)を認め、全身倦怠感も出現したため12月27日当科第1回目入院となった。HBe抗原陽性、HBe抗体陰性、HBV-DNA 6.7lLGE/mlと高ウイルス血症を認めたが、入院後安静のみで肝機能は落ち着いていた。その後も経過観察されていたが経過中にセロコンバージョンはみられなかった。平成18年11月頃からトランスアミナーゼの再上昇がみられ、平成19年4月の血液検査でPT延長も認められたため4月23日当科第2回目入院となった。家族歴では母親、同胞(姉、妹)ともにHBs抗原陰性であった。入院時の血液検査所見ではALB 3.5g/dl、T-Bil 1.9mg/dl、AST 168IU/L、ALT 242IU/L、PT 61%、WBC 8900/μl(Eosino 29.5%)、Plt 16.6万/μl、IgG 3330mg/dlと好酸球増多と免疫グロブリン高値を認めた。肝生検を施行したところ慢性活動性肝炎F3/A2の所見に形質細胞と好酸球も多数みられ肝細胞障害型の薬剤性肝障害の所見が混在していた。追加で行った問診にて今回の肝障害出現とほぼ同時期からローヤルゼリーの服用を始めていることが判明し、これによる薬剤性肝障害が疑われた。ローヤルゼリーのDLSTは陽性であり、ウイルス肝炎を背景とした薬剤性肝障害が今回のエピソードの原因と診断した。原因となったローヤルゼリーの内服中止と安静で経過をみたところ、トランスアミナーゼは低下しPTも改善傾向となったため5月4日退院となった。本症例のようにB型慢性肝炎の経過中に肝障害をきたし、経過から慢性肝炎の急性増悪が最も考えられる場合でも、健康食品を含めた肝障害をきたしうる病態の存在を常に念頭においておかなければならないと思われた。 |
| 索引用語 |
B型慢性肝炎, 薬剤性肝障害 |