| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 9:有茎型・肝外発育型肝細胞癌の1症例 |
| 演者 | 玉井 努(鹿児島大学病院 消化器内科) |
| 共同演者 | 林 昭太(林内科胃腸科病院), 濱田 信男(鹿児島市立病院 外科), 熊谷 公太郎(鹿児島大学病院 消化器内科), 重信 秀峰(鹿児島大学病院 消化器内科), 森内 昭博(鹿児島大学病院 消化器内科), 長谷川 将(鹿児島大学病院 消化器内科), 宇都 浩文(鹿児島大学病院 消化器内科), 桶谷 真(鹿児島大学病院 消化器内科), 井戸 章雄(鹿児島大学病院 消化器内科), 坪内 博仁(鹿児島大学病院 消化器内科) |
| 抄録 | 【症例】症例は77歳の男性。主訴は左上腹部痛。2005年6月14日左側腹部痛が出現し,6月17日近医を受診した。腹部造影CT検査にて、胃穹窿部左側に壁外性の腫瘤を認め、精査・加療目的にて当科に入院した。入院時検査では、CRPは5.8mg/dlと上昇し、PTは67.6%と軽度低下していたが、末梢一般血液検査や肝・腎機能は異常が認められず、肝炎ウイルスマーカー(HBs抗原およびHCV抗体)も陰性であった。腫瘍マーカーはPIVKAが147mAU/mlと上昇していたが、AFPは正常であった。腹部造影CT検査では、胃穹窿部左側に長径65mmの腫瘤性病変が認められ、dynamic studyにて早期相で内部は強く増強され、晩期相では低吸収を呈した。また、腫瘤性病変と肝左葉外側区は,一部連続しており、肝外性に発育した肝細胞癌が疑われた。肝内には同様の所見を呈する腫瘤性病変が散在し、肝内転移巣が疑われた。腹部血管造影検査では、肝動脈A3が肝外性腫瘤に連続しており、栄養動脈であることが確認できた。CTAPでは、腫瘍内部に血流は認めず、門脈血欠損域として描出され、CTAでは早期相で強く増強され、晩期相ではリング状パターンを呈した。さらに腫瘍の静脈血流が、脾静脈へと再度循環される所見も確認でき、多発肝転移の原因となっている可能性が示唆された。2005年8月5日、肝左葉外側区の部分切除術を施行した。残肝の肝内転移巣に対して血管造影による加療予定であったが、2005年9月29日、脳梗塞を発症したため、その後の加療は断念し、経過観察していたが、2006年5月26日、肝内転移増悪による肝不全のため死亡した。本症例は有茎型・肝外発育型肝細胞癌に分類され、形態的分類によると胎生期の遺残である副肝葉の癌化が示唆される症例で、背景肝は正常であることからも、比較的稀な肝細胞癌であり、今回若干の文献的考察をふまえて報告する。 |
| 索引用語 | 肝細胞癌, 肝外発育型 |