セッション情報 一般演題

タイトル 79:

抗リン脂質抗体陽性SLEに合併した虚血性大腸炎の1例

演者 仲村 光輝(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 )
共同演者 田村 次朗(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 下地 耕平(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 安座間 欣也(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), クリステンセン めぐみ(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 新垣 伸吾(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 小橋川 ちはる(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 井濱 康(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 城間 丈二(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 知念 寛(琉球大学 医学部 附属病院 光学医療診療部), 前城 達次(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 岸本 一人(琉球大学 医学部 附属病院 光学医療診療部), 仲本 学(琉球大学 医学部 附属病院 光学医療診療部), 平田 哲生(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 金城 渚(琉球大学 医学部 附属病院 光学医療診療部), 山城 剛(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 外間 昭(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 ), 金城 福則(琉球大学 医学部 附属病院 光学医療診療部), 藤田 次郎(琉球大学 医学部 附属病院 第一内科 )
抄録 【緒言】全身性エリテマトーデス (SLE) に虚血性腸炎が合併しうることは知られているが、その頻度は高くなく比較的稀である。今回我々は、抗リン脂質抗体陽性でワーファリン内服中であったSLEの患者に発症した虚血性大腸炎を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。【症例】52歳女性。平成10年に深部静脈血栓症を発症。精査にて抗リン脂質抗体陽性SLEと診断され当院外来にて加療されていた。平成19年1月に深部静脈血栓症を再発。その後ワーファリン5mg/日とプレドニゾロン5mg/隔日でコントロールされていた。排便に異常なく便秘もなかった。同年8月2日、突然の下血とそれに随伴する左下腹部の間歇的腹痛が出現。症状持続するため同日当院外来受診し入院となった。体温36.8℃、血圧120/60mmHg、脈拍68bpm、WBC 6600/μl、Hb 13.7g/dl、Plt 18.8万/μl、ESR 36mm (1時間値)、PT INR 2.35、APTT 45.9sec、血清補体価は低下し、抗核抗体、抗dsDNA抗体、抗リン脂質抗体はいずれも陽性であった。緊急大腸内視鏡検査ではS状結腸まで観察し、同部位に虚血性腸炎の所見を認めたが活動性の出血は認めなかった。腹部CTでは横行結腸から直腸にかけて壁肥厚と浮腫性変化が著明であった。以上より虚血性腸炎と診断し絶食による腸管安静と補液を行い、ステロイド、ワーファリンの投与量は変更せず慎重に経過を観察した。翌日よりは下血は止まり腹痛も改善したが、8月4日よりSLEの増悪のためと考えられる発熱、関節炎症状および白血球の減少を認めた。症状持続のため8月8日よりPSL 5mgと2.5mgの交互の連日投与へ増量したところ、これらの症状の改善を認め8月9日退院となった。その後、現在まで虚血性腸炎の再発は認めていない。【結語】本症例は便秘、高血圧、糖尿病などの誘因なく、SLEの血管炎と抗リン脂質抗体症候群による血栓傾向が関与して発症した虚血性大腸炎と考えられた。
索引用語 虚血性腸炎, 膠原病