セッション情報 ワークショップ1

タイトル 研-54:

出血性ショックをきたし、動脈塞栓術で救命し得た十二指腸第四部憩室出血の一例

演者 岸川 暢介(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学)
共同演者 岡本 康治(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学), 江崎 幹宏(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学), 藤澤 律子(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学), 松本 主之(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学), 平川 雅和(九州大学 大学院 医学研究院 臨床放射線科学), 飯田 三雄(九州大学 大学院 医学研究院 病態機能内科学)
抄録 症例は73歳、男性。末期腎不全で平成2年より維持血液透析中であった。平成19年8月17日に右前腕のシャント閉塞に対し近医で経皮的血管拡張術を施行され、抗血小板薬の内服を開始された。8月18日より全身倦怠感が出現し、8月19日の夜間に大量の新鮮血下血が出現したため近医に緊急入院となった。下部消化管内視鏡検査でS状結腸まで観察されたが出血源は同定できなかった。下血が持続するため頻回に輸血を行うも貧血の改善を認めないため、8月22日に当科に転院となった。救急車で来院直後に意識消失、ショック状態となり、新鮮血吐血も認めた。気管挿管後に人工呼吸器管理下で緊急上部消化管内視鏡検査を施行したところ、胃・十二指腸に血液の貯留を認めたが、十二指腸下行脚までに出血源は認めなかった。大量輸血を行うも血圧が上昇しないため、同日に再度上部消化管内視鏡検査を施行したところ、十二指腸第四部の憩室より拍動性の出血を認めた。内視鏡的止血を試みるも困難であったため、マーキングのため憩室近傍にクリッピングした。腹部造影CTで十二指腸第四部より腸管内への造影剤の漏出を認めたため、血管造影検査を施行し、責任病変である空腸動脈第1枝を塞栓した。直後より血圧上昇し、輸血で貧血も改善したため止血を得たと判断した。十二指腸第四部の憩室からの出血によるショックは稀であり、動脈塞栓術にて救命し得た貴重な一例と考え、文献的考察を加えて報告する。
索引用語 十二指腸, 憩室出血