| 抄録 |
【目的】クローン病(CD)に対するinfliximabの維持治療効果を検証する.【対象・方法】2002年8月から2007年7月までにinfliximabで緩解導入・維持治療(5mg/kg, 0,2,6週およびその後の維持治療)を行ったCD 30例(男性19例、女性11例、平均罹病期間9.7年、小腸型7例、小腸・大腸型17例、大腸型6例)の臨床的活動性(Crohn's disease activity index:CDAI)を検討した.さらに11例では治療前と初回投与4週後に末梢血リンパ球表面におけるLFA-1発現を検討した.【結果】維持投与例におけるCDAI値は治療前(232±73)よりも2週(141±84)、6週(121±66)、14週(127±81)、22週(155±105)で有意に低下した.免疫抑制剤や経腸栄養療法併用の有無は治療後のCDAI値に影響を与えなかった.一方、発症後5年以内の投与例ではそれ以外の症例よりも6週以降のCDAI値が有意に低かった(14週 p<0.05、22週p<0.01).また、LFA-1検討例のうち、発症後5年以内の投与例では4週後のLFA-1発現が有意に低下したが(治療前2366±832、治療後1432±484、p<0.01)、5年を超える罹患例ではLFA-1発現は不変であった(治療前1637±599、治療後1556±599;p=0.892).【結論】CDに対する維持治療効果、およびTリンパ球LFA-1発現の点から、infliximab早期投与が妥当である可能性が示唆された. |