| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 131:急性E型肝炎を契機に増悪したと考えられるNASHの1例 |
| 演者 | 小田 耕平(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学) |
| 共同演者 | 森内 昭博(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 宇都 浩文(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 熊谷 公太郎(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 重信 秀峰(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 玉井 努(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 長谷川 将(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 桶谷 真(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 井戸 章雄(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学), 藤崎 邦夫(霧島市立医師会医療センター), 中沼 安二(金沢大学 大学院 医学系研究科 形態機能病理学), 坪内 博仁(鹿児島大学 大学院 医歯学総合研究科 消化器疾患・生活習慣病学) |
| 抄録 | 【はじめに】E型肝炎は、妊婦に罹患した場合や、HEV genotype 4が感染した場合に重症化しやすいが、その機序は十分明らかになっていない。今回、NASHに急性E型肝炎を合併し、肝障害が遷延したと考えられる1例を経験したので報告する。【症例】58歳の男性。1993年以降、毎年の健康診断で軽度の肝機能異常を指摘されていたが放置していた。常習飲酒歴は無い。平成19年3月中旬頃より倦怠感、頭痛、咳嗽が出現し、3月26日、近医を受診し感冒薬を処方された。4月3日黄疸に気付き近医再診し、AST 758, ALT 1019, T-Bil 4.2と肝障害を認めたため他院に紹介入院した。IgM-HEVが陽性で、急性E型肝炎と診断された。4月6日のAST 4890, ALT 5150をピークとし、以後改善傾向を認めたが、5月3日より再度増悪傾向を示し、UDCA開始後もALT 100前後と肝障害は持続した。また、6月28日のT.Bil 16.8と高ビリルビン血症も遷延化しており、肝不全への進展が懸念されたため7月3日当科入院となった。薬物性肝障害の可能性も考え、全ての薬剤を中止し経過観察していたが、改善傾向がみられないため原因検索目的の肝生検を施行した。散在性の大滴性脂肪沈着、肝細胞のballooningおよび炎症細胞浸潤を認めNASHに合致する所見で、Brunt分類Grade 2, Stage 3であった。さらに、5月1日に前医にて施行された肝生検組織と比較すると、肝実質内の炎症細胞浸潤の増悪と線維化の進行を認めた。UDCA再投与、SNMC投与およびビリルビン吸着療法を開始したところ、トランスアミナーゼが低下傾向を示したため同治療を継続し、現在経過観察中である。【考案】本症例では、急性肝炎により惹起された胆汁うっ滞が、NASHの病態進展に関与している可能性が考えられた。また、背景肝にNASHが存在したため診断と治療に苦慮し、急性E型肝炎の重症化やNASHの病態進展を考える上で興味ある症例と考えられた。 |
| 索引用語 | NASH, HEV |