セッション情報 一般演題

タイトル 51:

神経線維腫症I型に合併した多発性GIST (Gastrointestinal Stromal Tumors)の1例

演者 瀧下 智恵(熊本大学大学院 消化器外科)
共同演者 高森 啓史(熊本大学大学院 消化器外科), 平島 浩太郎(熊本大学大学院 消化器外科), 田中 洋(熊本大学大学院 消化器外科), 田中 洋平(熊本大学大学院 消化器外科), 辛島 龍一(熊本大学大学院 消化器外科), 市原 敦史(熊本大学大学院 消化器外科), 林 尚子(熊本大学大学院 消化器外科), 堀野 敬(熊本大学大学院 消化器外科), 宮成 信友(熊本大学大学院 消化器外科), 別府 透(熊本大学大学院 消化器外科), 広田 昌彦(熊本大学大学院 消化器外科), 猪山 賢一(熊本大学医学部附属病院 病理部), 馬場 秀夫(熊本大学大学院 消化器外科)
抄録 【はじめに】神経線維腫症I型は常染色体優性の遺伝性疾患で、諸臓器の病変を合併することがあり、消化管病変の合併も珍しくない。今回、多発性GISTを合併した神経線維腫症I型の1例を経験したので報告する。【症例】症例は、68歳女性。以前より神経線維腫症I型の診断を受けていた。平成19年4月健診目的で行われた上部消化管内視鏡検査で、十二指腸に粘膜下腫瘍を認め、CT精査において、膵頭部領域に径28mm大の造影効果を有する不整な腫瘤影を認めた。同腫瘤は、PET検査ではSUVmax=7.2と異常集積を認めた。その他の部位には、明らかな異常集積は認めなかった。腹部血管造影検査では、同腫瘤へのfeeding arteryは胃十二指腸動脈が主体で、腫瘍濃染像を認めた。上部内視鏡検査再検では、十二指腸に粘膜下腫瘍の多発を認め、超音波内視鏡検査でも粘膜下腫瘍の診断であった。以上の所見から、悪性腫瘍も否定できず、同年8月27日に手術を施行した。開腹すると、十二指腸に4個、空腸に12個、合計16個の粘膜下腫瘍(2mmから40mm大)を認めた。病理組織学的検査では、全てGISTの診断であった。免疫組織学的検索では、全てc-kit陽性、CD34陽性、Desmin陰性、S-100は、一部陽性であった。また、MIB-1 indexは、40mm大の腫瘤が10%で、それ以外は全て5%以下であった。【まとめ】本症例における消化管病変では術前の質的診断に難渋したが、多発性の診断には内視鏡検査が最も有用であった。GISTの治療では、外科的完全切除が第一選択である。したがって、神経線維腫症I型の消化管病変では、多発性GISTも念頭に置き、術前術中に十分な精査を行い、全ての腫瘤を切除することが重要と考える。
索引用語 GIST, 神経線維腫症I型