セッション情報 一般演題

タイトル 77:

C型慢性肝炎に対するPeg-IFNα2a投与中に顕性化した腸結核の一例

演者 渕上 忠史(新日鐵八幡記念病院 消化器科)
共同演者 中村 滋郎(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 久保倉 尚哉(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 内村 浩太郎(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 梶原 英二(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 金城 満(新日鐵八幡記念病院 病理部), 松本 主之(九州大学大学院病態機能内科学), 飯田 三雄(九州大学大学院病態機能内科学)
抄録 症例は72歳、女性。C型慢性肝炎にて当院通院中。肝生検にてA2/F2-3の診断であり、平成18年1月6日よりPeg-IFNα2a 90μg/週を投与開始した。ウイルスは速やかに陰性化し、副作用も特になく経過し、白血球も3800程度(好中球2300程度)で推移していた。5月20日頃より赤黒い血便を認め、22日当科受診。上部消化管内視鏡検査ではF1,RC(-)の食道静脈瘤を1条認めたのみであった。下部消化管内視鏡検査ではBauhin弁が破壊され、盲腸に萎縮瘢痕帯を多数認めた。また上行結腸結腸、横行結腸に輪状潰瘍と多発する潰瘍瘢痕を認め、一部の潰瘍より出血を認めたためアルゴンプラズマ凝固法にて止血処置を行った。注腸X線造影検査では上行結腸の短縮、偽憩室・萎縮瘢痕帯・輪状潰瘍を認め、腸結核と診断した。大腸粘膜組織によるPCR法にて結核菌を同定しえた。胸部X線、CTで肺結核を疑わせる所見なく、6月12日より抗結核薬3剤併用療法(イソニアジド、リファンピシン、エタンブトール)を開始した。投与開始2ヶ月後に肝機能障害が出現したためリファンピシンを中止し、以後2剤併用投与とした。12月の下部消化管内視鏡検査ではすべての潰瘍が瘢痕化しており、PCR法でも結核菌は陰性化していた。引き続きレボフロキサシンを追加し、イソニアジド、エタンブトール内服を継続した。治療開始後1年後の下部消化管内視鏡検査で治癒を確認後、治療終了し現在経過観察中である。IFN投与中に顕性化した腸結核の報告は比較的稀あり、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 腸結核, インターフェロン