セッション情報 一般演題

タイトル 103:

カプセル内視鏡およびダブルバルーン内視鏡にて確認しえた空腸pyogenic granuloma疑診例の1例

演者 井上 直樹(長崎大学 医学部 第二内科)
共同演者 大仁田 賢(長崎大学 医学部 第二内科), 松島 加代子(長崎大学 医学部 第二内科), 松本 章子(長崎大学 医学部 第二内科), 山口 直之(長崎大学 医学部 第二内科), 増田 淳一(長崎大学 医学部 第二内科), 磯本 一(長崎大学 医学部 第二内科), 宿輪 三郎(長崎大学 医学部 第二内科), 水田 陽平(長崎大学 医学部 第二内科), 河野 茂(長崎大学 医学部 第二内科), 林 徳眞吉(長崎大学 医学部・歯学部附属病院 病理部)
抄録 【はじめに】pyogenic granulomaは,血管内皮細胞の腫大を伴う毛細血管の分葉状の増生を特徴とする易出血性の腫瘤性病変であり,皮膚や口腔粘膜に好発するが口腔を除く消化管に発生することは極めてまれである.今回われわれは,空腸に発生し,消化管出血を契機にカプセル内視鏡および小腸ダブルバルーン内視鏡にて確認しえたpyogenic granulomaが疑われる症例を経験したので報告する.【症例】症例は88才,女性.2007年7月にふらつきを自覚し,近医受診し血液検査にてHb 7.3g/dlと貧血を認めたため,近医に入院となった.入院後さらに貧血の進行を認め,また便潜血反応が陽性であった.無症候性のラクナ梗塞に対し内服中であったバイアスピリンを中止した上で,上下部消化管内視鏡検査を施行したが,明らかな出血源を指摘できなかった.小腸からの出血が疑われ,精査目的に2007年8月6日当科紹介入院となった.カプセル内視鏡検査にて空腸にポリープ様所見を認め,さらに経口的にダブルバルーン内視鏡検査(DBE)を施行した.空腸に発赤調の無茎性ポリープを認め,生検での病理診断ではpyogenic granulomaが強く疑われた.小腸造影検査,経肛門的DBEでは他に明らかな病変は指摘できず,バイアスピリンの中止,鉄剤内服開始後は貧血の改善を認めていたため,経過観察の方針として退院となった.【結語】小腸出血の原因としてpyogenic granulomaも念頭に入れる必要があり,またカプセル内視鏡やDBEは有効な診断法であると考えられる.
索引用語 空腸, pyogenic granuloma