セッション情報 一般演題

タイトル 159:

大動脈留置型特殊リザーバー(System-I-2)による治療が有効であった肝転移併存切除不能大腸癌の1例

演者 板野 哲(久留米中央病院)
共同演者 久富 順次郎(久留米中央病院), 佐田 通夫(久留米大学医学部内科学講座消化器内科部門)
抄録 進行性大腸癌の治療はFOLFOXやFOLFIRIの普及によりここ数年で大きく進歩した。しかし局所制御性の高い動注療法の有用性も事実である。今回我々は、肝転移を伴った切除不能横行結腸癌に対し、マイクロカテーテルが経皮的に挿入可能な大動脈留置型特殊リザーバー(System-I-2)を用いた分割的動注療法が有効であったので報告する。【症例】54歳の男性。2006年9月にイレウスを発症し横行結腸癌および肝転移を指摘された。原発巣は切除不能であり10月に大腸のバイパス術を受け、その後CPT-11+TS-1+温熱療法が施行された。しかし有効性に乏しいため、IVRによる治療を目的に当院紹介入院(11月24日)となった。入院時の検査にて原発巣は周囲を巻き込んだ径6cmの腫瘤であり、肝S7に径3cmの肝転移巣を認め、CEAは50.2ng/mlと上昇していた。11月27日に左上腕動脈よりSystem-I-2を留置し、12月2日より動注療法をbiweeklyで開始。総肝動脈(CHA)が上腸間膜動脈(SMA)から分岐していたため、第1~9回目はSystem-I-2を介したマイクロカテーテルをSMA根部もしくはCHAの分岐を越えた部分に挿入し、CDDP:30~50mgを60分間で動注した。CDDPとのbiochemical modulationも念頭にTS-1:80mgの週4投3休の内服も併用した。2007年1月9日にはCEAが2.1ng/mlまで低下し、2月のCTで原発巣・肝転移巣ともに著明な縮小を認めた。10回目以降現在までは、右肝動脈とSMA根部に交互にマイクロカテーテルを挿入しCDDPをGEMに変更して動注を継続しているが、経過良好である。
索引用語 大腸癌, System-I