| 共同演者 |
肱岡 真之(九州医療センター 消化器科), 大穂 有恒(九州医療センター 消化器科), 岩下 亮子(九州医療センター 消化器科), 岩佐 勉(九州医療センター 消化器科), 水谷 孝弘(九州医療センター 消化器科), 吉本 剛志(九州医療センター 消化器科), 武元 良祐(九州医療センター 消化器科), 宮原 稔彦(九州医療センター 消化器科), 福泉 公仁隆(九州医療センター 消化器科), 原田 直彦(九州医療センター 消化器科), 中牟田 誠(九州医療センター 消化器科) |
| 抄録 |
【症例1】54歳,男性, 主訴:右上腹部痛, 現病歴:非代償性アルコール性肝硬変で近医にて入院加療を受けるも腹水ならびに脳症コントロール不良であり、平成19年5月21日に当科紹介入院となった。 現症:貧血(-), 黄疸(+), 腹部膨満, 臍ヘルニア(+), 四肢浮腫(+), 羽ばたき振戦(+), 検査所見:WBC4000/ml, Hb10.1g/dl, Plt5.3万/ml, PT36%, Alb2.3g/dl, T.Bil0.6mg/dl, NH3 153μg/dl, Child-pugh分類C, 経過:58病日に打撲等の誘因無く、急に右上腹部痛出現、同部位に腫瘤形成を認め腹部CTにて腹直筋内血腫と診断された。輸液、輸血にて加療するもDIC、出血性ショック発症し、60病日に死亡した。【症例2】80歳,女性, 主訴:左側腹部痛, 現病歴:C型肝硬変として近医で加療中、平成18年4月22日に突然左側腹部痛出現し、4月23日に当院救急外来受診、精査加療目的で入院となった。 現症:意識清明, 貧血(+), 黄疸(+), 腹部膨満, 左側腹部腫瘤(+), 四肢浮腫(+),羽ばたき振戦(-), 検査所見:WBC5100/ml, Hb9.4g/dl, Plt9.9万/ml, PT53%, Alb2.4g/dl, T.Bil2.7mg/dl, Child-pugh分類C, HCV-Ab(+), 経過:検査所見よりC型肝硬変と診断された。腹部腫瘤はCT, USで筋層内血腫と診断された。経過観察のみで血腫は徐々に縮小を認め、21病日に退院した。【考察】2例とも転倒、打撲など外的刺激の既往無く、血腫は特発的に発症したものと考えられた。筋層内血腫は頻度は少ないものの重篤な転帰に至ることがあり、肝硬変の重要な合併症である。今回我々は筋層内血腫を発症した非代償性肝硬変の2例を経験したので、若干の文献的考察を交えて報告する。 |