| セッション情報 | 一般演題 |
|---|---|
| タイトル | 65:初期病変が非典型的であった重症潰瘍性大腸炎の1例 |
| 演者 | 久保倉 尚哉(新日鐵八幡記念病院 消化器科) |
| 共同演者 | 中村 滋郎(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 渕上忠史 忠史(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 梶原 英二(新日鐵八幡記念病院 消化器科), 金城 満(新日鐵八幡記念病院 病理部), 松本 主之(九州大学大学院 病態機能内科学), 飯田 三雄(九州大学大学院 病態機能内科学), 壬生 隆一(九州大学大学院 臨床腫瘍外科学) |
| 抄録 | 症例は76歳、男性。17歳時に内痔核に対し外科的手術の既往がある。平成15年頃より排便時に少量の出血を自覚するも放置していた。平成16年4月、下血が増悪したため当院を受診し、肛門鏡で異常を指摘された。下部消化管内視鏡検査にて、直腸Rbの肛門縁直上に全周性の顆粒状粘膜を認めたが、生検ではGroup1であったため経過観察とした。以後も下血が持続するため、平成17年6月に下部消化管内視鏡施行したところ、直腸Rbの病変は表面に浅い潰瘍を伴う結節状隆起となっており、生検でRLH(reactive lymphoid hyperplasia)が疑われた。外科的治療を拒否されたため、MALTリンパ腫に準じてH.pylori除菌療法を施行したが変化は見られなかった。9月よりガチフロキサシン水和物の長期投与を開始したが、11月上旬より1日10行以上の下痢、微熱が出現し、血液検査で高度の炎症反応と貧血を認めたため、当科緊急入院となった。S状結腸内視鏡検査で、直腸からS状結腸にかけて連続性に打ち抜き様の広範な潰瘍形成を認め、残存粘膜は粗造であり、重症の潰瘍性大腸炎と考えられた。プレドニゾロン50mg内服、LCAP、TPNを開始したが、翌日より39℃台の発熱を認め、血液培養にてCandida tropicalis が検出されたため、プレドニゾロンを45mgに減量、CVカテーテルを抜去し、抗真菌薬投与を開始するも、β-Dグルカンの低下を認めなかった。プレドニゾロン45mgを継続するも潰瘍性大腸炎の経過は不良であったため、内科的治療は限界と考え、12月下旬に九州大学病院に転院し、大腸全摘術を施行した。本症例は、潰瘍性大腸炎としては初期病変が非典型的であり、加えて治療に難渋した症例であったため、文献的考察を加え報告する。 |
| 索引用語 | 潰瘍性大腸炎, 診断 |