| セッション情報 |
ワークショップ1
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| タイトル |
研-01:黄疸が遷延したアレグラによる胆汁うっ滞型薬物性肝障害の一例
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| 演者 |
小野田 昌弘(NTT西日本九州病院) |
| 共同演者 |
森下 祐子(NTT西日本九州病院), 緒方 賢一郎(NTT西日本九州病院), 原岡 克樹(NTT西日本九州病院), 宮瀬 志保(NTT西日本九州病院), 藤山 重俊(NTT西日本九州病院) |
| 抄録 |
近年、薬剤性肝障害を散見されるが、その多くは起因薬剤の中止で軽快を得ることが多い。しかし、今回、胆汁うっ滞型肝障害が遷延した例を経験したので報告する。症例は、35歳女性で、特記すべき既往歴、アレルギー歴はない。通院中の耳鼻科にて皮膚の掻痒感に対して抗ヒスタミン剤を投与され、受診3週間前から前日まで服用していた。5日前に、倦怠感と尿の濃染あり、紹介医受診し、2日前には下痢と嘔気が出現し、採血検査で肝障害を指摘されて、当院を紹介受診した。受診時の総ビリルビン5.0mg/dl、直接ビリルビン3.4 mg/dl、AST133IU/L、ALT213IU/L、γ-GTP285 IU/L 、ALP636 IU/L、LDH291 IU/L、WBC8600/μl、Eosino 2.9%、RBC528万/μl、血小板30.4万/μl、PT119.0%、自己抗体陰性、IgM型-EBウイルス・サイトメガロウイルス、IgM-HBc抗体、HCV抗体はいずれも陰性であった。エピソードより、塩酸フェキソフェナジン(商品名アレグラ)による肝障害を疑い、DLSTを施行したところ671cpm(control 150cpm)と陽性であった。この薬剤によるリンパ球遊走への影響はないとの薬効説明を得て、薬物性肝障害診断基準のスコア9点で、原因薬剤と考え、中止し経過観察したが、AST、ALTなどは改善するも総ビリルビン12.6mg/dl、直接ビリルビン8.9 mg/dlと黄疸は遷延した。UDCA服用でも改善ないため、28病日にPSL40mgで開始したところ、減黄効果を得たが、肝細胞障害は再増悪した。各種ウイルス感染を再度検索したが明らかな原因を特定できず、PSLの斬減で軽快を得て退院となった。今回の症例は、アレグラによる薬物性肝障害と診断したが、胆管系酵素とビリルビンが遷延し、その原因検索と治療方針の決定に苦慮した例であったため、若干の考察を加え報告する。 |
| 索引用語 |
薬物性肝障害, 黄疸 |