セッション情報 一般演題

タイトル 114:

食道ESD後に無気肺を合併した1例

演者 長谷川 申(久留米大学)
共同演者 米湊 健(久留米大学), 中原 慶太(久留米大学), 田宮 芳孝(久留米大学), 渡辺 靖友(久留米大学), 芹川 習(久留米大学), 鶴田 修(久留米大学), 佐田 通夫(久留米大学)
抄録 食道表在癌に対する内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)は胃に比べて技術的難易度が高く、その合併症は穿孔、出血のほか狭窄、縦隔洞炎、誤嚥性肺炎、肺塞栓症などがあげられる。今回われわれは食道ESD後に無気肺を合併した1症例を経験したので報告する。症例は67歳男性。近医での上部消化管内視鏡検査にて胸部中部食道に径30mm大の0-IIc病変(SCC)を認め、当院へ紹介となった。術前深達度M2-3と診断しESD適応病変として病変を一括切除したが、オーバーチューブ抜去後より著明なチアノーゼをきたし、聴診上左肺野の呼吸音の減弱を認めた。酸素7lマスク下投与でもSat.80%台で経過し、ESDに伴う無気肺を疑い胸部CTを施行したところ左下肺に無気肺を認めた。気管支鏡を検討していたところセデーションからの意識の回復とともに喀痰の自力喀出がなされチアノーゼは速やかに改善した。絶食期間の延長と酸素・抗生剤の投与にて症状・血液・画像所見の改善を認め、ESD後5病日目より食事を再開とした。ESD後7病日目には炎症所見は陰性化し、胸部X線上無気肺は消失したため退院とした。治療中の呼吸状態は比較的安定していたが、治療後にセデーションにより意識状態が低下している状態で、オーバーチューブを抜去した際に誤嚥し無気肺を生じたものと推察した。今後の対策としては、口腔内および胃・食道内の液体を十分に吸引し、セデーションを徐々に緩めて意識状態を改善させてからオーバーチューブを抜去することが必要であると考えられた。
索引用語 食道, ESD