セッション情報 一般演題

タイトル 93:

出血をきたした小腸迷入膵の1例

演者 河野 弘志(久留米大学)
共同演者 鶴田 修(久留米大学), 唐原 健(久留米大学), 吉森 建一(久留米大学), 中原 慶太(久留米大学), 居石 哲治(久留米大学), 桑木  光太郎(久留米大学), 佐田 通夫(久留米大学), 豊永 純(安本病院), 光山 慶一(久留米大学)
抄録 ダブルバルーン小腸内視鏡(double balloon以下DBE)の登場により、小腸病変に遭遇する機会が増加している。今回我々は、消化管出血の原因と思われる小腸迷入膵の1例を経験したので報告する。症例は71才女性。黒色便を主訴として近医に緊急入院となった。上部および下部消化管内視鏡検査、腹部超音波検査、腹部CT、小腸造影、シンチグラム等の検査を行ったが、出血源は不明であった。その後も黒色便が持続するため、原因検索目的にて当科紹介入院となった。DBEにおいては経肛門的アプローチにおいては特に異常所見を認めず、後日行った経口的アプローチでは空腸と思われる部位に、大きさ約30mmで、表面にびらんを有する広基性の隆起病変を認めた。病変に上皮性腫瘍性変化は認められなかった。他の検査所見もあわせて本病変が消化管出血の原因で有る可能性が高いと考えられた。筋または神経原性腫瘍、カルチノイド腫瘍、リンパ増殖性疾患などを考え、生検を施行したが、診断につながるような情報はえられなかった。消化管出血を繰り返すことから治療の適応と考え、外科的切除を行った。病変は大きさ25mmで表面平滑な隆起性病変であった。病理組織学的には粘膜下層に膵腺房組織と拡張した導管が認められ、迷入膵の診断であった。小腸腫瘍における迷入膵の頻度は低く、小腸出血の診断を考慮すると貴重な症例と考え、若干の文献的考察も含めて報告する。
索引用語 小腸迷入膵, DBE