セッション情報 |
パネルディスカッション7(肝臓学会・消化器病学会・消化器がん検診学会合同)
肝疾患の病態に及ぼす血小板の意義
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タイトル |
消PD7-9:肝硬変に対する脾摘後における血小板の肝容積への影響
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演者 |
淺野間 理仁(徳島大・外科) |
共同演者 |
島田 光生(徳島大・外科), 宇都宮 徹(徳島大・外科) |
抄録 |
【背景】肝硬変では、しばしば脾腫大を伴い汎血球減少をきたす。今回、脾摘術前後の肝容積を比較し、血小板数の増加が肝容積増加を促すという知見を得たので報告する。【対象】LCに対して当科で脾摘を行った20例(肝切除なし)。術前、術後6カ月の肝容積をVINSCENTによるvolumetryで比較した。また、1) 肝容積が増加した群と減少した群、2) 術後12カ月で血小板数が術前の3倍以上に増加した群としていない群に分類し比較した。【結果】術後6カ月の肝容積は、術前に比べ有意に増加した(p<0.05)。1) 増加群と減少群で比較したところ、増加群で有意にアルブミン値が高値、肝予備能が良好であり、増加群で脾臓の容積が大きい傾向を認めた。多変量解析では、脾臓体積が独立因子として検出された(p=0.07)。2) 増加群では肝容積増加量が有意に増加し(p<0.05, 図1)、また術前の脾容積も有意に大きかった(p<0.05, 図2)。Child分類、術後ICGR15、門脈圧などには有意差は認めなかった。【結語】脾摘により肝容積は増加し、脾臓容積の大きい群で肝容積増加率が高かった。また血小板数が増加することにより、肝容積増加が促進されることが考えられた。 |
索引用語 |
肝硬変, 血小板 |