セッション情報 一般演題

タイトル

Rebamipideが著効したNERDの一例

演者 名波 牧江(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科)
共同演者 日毛 和男(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 瓜田 純久(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 佐々木 陽典(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 前田 正(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 中山 あすか(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 久我原 明朗(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 山本 竜大(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 石井 孝政(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 加藤 博人(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 原 規子(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 本田 善子(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 渡辺 周治(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 中西 員茂(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 島田 長人(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 杉本 元信(東邦大学 医療センター大森病院 総合診療・急病科), 渡辺 利泰(東邦大学 医療センター大森病院 消化器内科), 高野 政明(東邦大学 医療センター大森病院 放射線核医学室)
抄録 【はじめに】逆流性食道炎の発症には、十分な胃酸分泌と下部食道括約筋圧の低下、食道クリアランスの低下が重要である。食道クリアランスには蠕動運動による物理的クリアランスと胃酸を中和する化学的クリアランスがあり、後者は唾液分泌が重要な役割を演じている。今回、酸分泌抑制剤治療に抵抗した内視鏡陰性GERD(NERD)の症例にRebamipideを投与したところ、症状および唾液分泌が著明に改善した症例を経験したので報告する。【症例】症例は25才男性。2ヶ月以上持続する胸焼けがあり、近医で内視鏡検査施行し、異常なしと言われた。Famotidine投与されるも、症状改善しないため、当科受診。内視鏡検査では食道粘膜にわずかに色調変化がみられる程度であり、背景胃粘膜はC-1型で萎縮性変化は認められず、食道裂孔ヘルニアも明らかではなかった。Rabeprazole10mg投与するも改善せず、唾液分泌促進作用を有するNizatidineに変更するも改善しなかった。そこで唾液腺シンチ施行したところ、耳下腺の分泌は良好であったが、顎下腺の分泌が著明に低下していた。そこで、顎下腺の分泌作用をもつRebamipide投与したところ、徐々にGERD症状が改善した。そこで、唾液腺シンチを再検したところ、顎下腺分泌は10%以下であったwashout率が60%と改善していた。【まとめ】PPIおよびH2-RA治療に抵抗し、Rebamipideが著効したNERDの一例を経験した。本例はRebamipideの顎下腺に対する作用によって、食道クリアランスが改善し、GERD症状も消失したものと考えられた。若干の文献的考察を加えて報告する。
索引用語 NERD, rebamipide