セッション情報 | ワークショップ2 |
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タイトル | W2-08:当院における大腸憩室出血の内視鏡診断および治療 |
演者 | 岩切 裕二(鹿児島市医師会病院 消化器内科) |
共同演者 | 小牧 祐雅(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 鉾之原 英(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 岡江 耕二郎(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 伊東 徹(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 中武 信純(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 宇都宮 民治(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 下川原 尚人(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 大重 和典(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 内園 均(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 山口 淳正(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 【目的】急性下部消化管出血において、大腸憩室出血は急性出血性直腸潰瘍と並んで内視鏡診断、治療が重要な役割を果たす疾患である。当院では、急性下部消化管出血が疑われる症例に対しては、積極的に緊急下部消化管内視鏡を施行しており、大腸憩室出血の内視鏡確診例が増加している。今回は大腸憩室出血の内視鏡所見、治療および再出血について検討した。【方法および対象】1996年1月より2008年7月まで(12年7ヶ月間)に、臨床的に大腸憩室出血が強く疑われた疑診例、および出血憩室が同定できた確診例はあわせて91例であった。確診例は36例で、主に放射線学的検査にて確診されたのは12例。今回は内視鏡にて確診できた24例について検討した。【結果】男性14例、女性10例、平均年齢74歳。入院時に出血性ショックを呈したのは4例。内視鏡1回目で確診できたのは12例、2回目に確診できたのは12例。出血部位は、上行結腸9例、S状結腸7例、盲腸3例、肝弯曲部2例、横行結腸2例、下行結腸1例。活動性出血を認めたのは14例。露出血管を認めたのは5例。新鮮凝血塊付着を認めたのは4例。憩室頚部に潰瘍を認めたのは1例。止血法は、クリップ法17例、クリップおよびHSE局注法併用6例。1例は止血処置施行せず。止血処置後1ヶ月以内の再出血は6例、うち2例は再出血を繰り返し血管造影を必要とした。血管塞栓術を施行した1例は穿孔、膿瘍を生じ手術となった。1ヶ月以降の再出血は4例であり全て内視鏡止血が可能であった。【結論】大腸憩室出血では、活動性出血を認めない露出血管のみの症例も存在することに注意し丁寧な観察が必要である。クリップ法を中心とした内視鏡止血術後において25%(6/24)で早期の再出血を認めた。再出血予防には正確なクリップ止血を要する。ただし、開口部が大きな憩室や硬化したS状結腸に存在する憩室は止血困難な場合がある。 |
索引用語 | 大腸憩室, 下部消化管出血 |