セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 126:十二指腸嵌頓胆石の一例 |
演者 | 小牧 祐雅(鹿児島市医師会病院 消化器内科) |
共同演者 | 岡江 耕二郎(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 宇都宮 民治(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 下川原 尚人(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 伊東 徹(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 中武 信純(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 鉾之原 英(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 岩切 裕二(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 内園 均(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 山口 淳正(鹿児島市医師会病院 消化器内科), 坪内 博仁(鹿児島大学大学院医師学総合研究科健康科学専攻人間環境講座 消化器疾患・生活習慣病学) |
抄録 | 症例は77歳女性. 平成20年7月中旬より嘔吐出現し投薬受けるも軽快せず. 翌日夜,コーヒー様残渣物を嘔吐し, 腹満も出現し, 精査目的で, 当科緊急入院となった. 入院時血液検査では炎症反応や胆道系酵素の上昇を認めた. 腹部CTでは下十二指腸角に径4 cm弱の結石と思われる高吸収域と, 胃・十二指腸の拡張, 小腸・結腸の虚脱も認めたため, 十二指腸の嵌頓結石が示唆された. 上部消化管内視鏡検査にて, 上十二指腸角付近に瘻孔を認めた. また十二指腸造影で胆嚢管が描出され, 十二指腸水平脚に4 cm大の嵌頓結石を認めた. 以上より, 胆嚢十二指腸瘻から十二指腸に嵌頓した胆石による上部消化管閉塞と判断した. 内視鏡的には嵌頓した胆石を除去することは困難と判断し, 同日, 当院外科で胆嚢摘出・十二指腸瘻孔縫合閉鎖・胆石砕石術が施行された. 摘出された結石は混合石であり, 胆嚢の病理所見は慢性胆嚢炎だった. 内胆汁瘻の70~80 %は十二指腸に開口するとされているが, 排出された胆石が本症例のように十二指腸に嵌頓する頻度は胆石イレウス例の1~9 %に過ぎないといわれている. 今回, 若干の文献的考察も含め報告する. |
索引用語 | 十二指腸嵌頓胆石, 胆嚢十二指腸瘻 |