セッション情報 一般演題

タイトル 84:

腹腔鏡で診断しえた腸間気腫症の1例

演者 藤原  愛子(杏林大学 医学部 付属病院 外科)
共同演者 川西 輝貴(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 松岡 弘芳(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 阿部 展次(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 柳田 修(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 正木 忠彦(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 森 俊幸(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 杉山 政則(杏林大学 医学部 付属病院 外科), 跡見 裕(杏林大学 医学部 付属病院 外科)
抄録 【症例】腹腔内遊離ガスを伴う腸管気腫症を経験した。症例は70代女性。【既往歴】CREST症候群あり。【現病歴】くも膜下出血にて当院脳外科でクリッピング術施行後、遷延する意識障害のため入院中であった。経管栄養を嘔吐することがたびたびあり、腹部の膨満が強くなってきたため腹部CTを施行した。腹腔内遊離ガスと腸管壁内にgas像を認め、当科コンサルトとなった。画像上腸管気腫症と考えたたが、腹部所見の聴取が不可能であること、および遊離ガスと腹水の存在から、消化管穿孔合併を否定しきれず審査腹腔鏡を施行した。腸間膜に多数の気腫あり確定診断となった。腹水の性状はserousであり消化管穿孔は否定された。【考察】本症は保存的治療が原則であるが、穿孔合併例も散見されるため、遊離ガスを認めた場合や疑わしい場合は躊躇なく外科的治療を選択する必要性もある。腸管気腫症は比較的まれな疾患とされている。腹腔内遊離ガスを伴った症例は13例の報告がある。腹水を伴った1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告をする。
索引用語 腸管気腫, 腹腔鏡診断