セッション情報 一般演題

タイトル 98:

下行結腸癌の腹腔鏡手術後にみられたポート部転移の1例

演者 坂本 一博(順天堂大学下部消化管外科)
共同演者 田代 良彦(順天堂大学下部消化管外科), 丹羽 浩一郎(順天堂大学下部消化管外科), 小野 誠吾(順天堂大学下部消化管外科), 石山  隼(順天堂大学下部消化管外科), 杉本 起一(順天堂大学下部消化管外科), 小見山 博光(順天堂大学下部消化管外科), 柳沼 行宏(順天堂大学下部消化管外科), 小島  豊(順天堂大学下部消化管外科), 高橋  玄(順天堂大学下部消化管外科), 五藤 倫敏(順天堂大学下部消化管外科), 田中 真伸(順天堂大学下部消化管外科), 仙石 博信(順天堂大学下部消化管外科), 冨木 裕一(順天堂大学下部消化管外科)
抄録 悪性疾患に対する内視鏡下手術に特有な転移形式としてポート部転移(Port site metastasis)が知られているが,その発生は比較的まれである.今回,下行結腸癌の術後にポート部転移を認めた症例を経験したので報告する.症例は43歳,男性で,主訴は腹部腫瘤,腹部膨満である.2007年2月下行結腸癌の診断で腹腔鏡下結腸部分切除術(D3郭清)を施行した.病理結果では,中分化腺癌,大きさ:21×20mm,深達度:ss,v1,ly2,n(+)=3/25, p-Stage3aであった.術後5か月で左右下腹部のポート孔に一致して腹部腫瘤を認め,ポート部転移と診断した.術後6か月より静注化学療法を施行した.術後14か月に腹膜転移による腸閉塞を認め,人工肛門造設術を施行した.ポート部転移は,CT検査では右腹直筋内に約3.5cm,左腹直筋内に約2cm大と増大していた.現在,腹膜転移およびポート部転移に伴う腹痛などに対して緩和治療を行っている.
索引用語 ポート部転移, 腹腔鏡手術