セッション情報 | 一般演題 |
---|---|
タイトル | 89:サイクロスポリンが無効で、同剤中止とメサラジン・コルヒチン併用により改善を認めた腸管ベーチェット病の一例 |
演者 | 山本 壽恵(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター) |
共同演者 | 国崎 玲子(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 松田 玲圭(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 大西 奈緒美(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 嶋田 和博(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 金子 卓(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 木村 英明(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 田中 克明(1) 横浜市立大学附属市民総合医療センター 炎症性腸疾患(IBD)センター), 半澤 秋帆(横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床検査部), 柴田 尚美(横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床検査部), 米澤 広美(横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床検査部), 宮島 栄治(横浜市立大学附属市民総合医療センター 臨床検査部), 田中 正則(弘前市立病院臨床検査科) |
抄録 | 【はじめに】サイクロスポリン投与中に回盲部潰瘍が出現し、同剤中止とメサラジン・コルヒチン併用によって病変の改善を認めた症例を経験したので報告する。【症例】21歳、女性。2003年17歳時に再発性口腔内潰瘍、2005年11月多関節痛、陰部潰瘍が出現し、2006年3月 前医受診。ベーチェット病と診断されネオーラル200mg/dの投薬を受けたが、その後も陰部潰瘍は難治で再発を繰り返した。2007年2月右下腹部痛が出現。6月大腸内視鏡検査で回盲部潰瘍を認め、精査加療目的で当院紹介受診。当院受診時、右下腹部に軽度の圧痛と、左大陰唇に2cm大の円形潰瘍を認めた。腸管、皮膚病変にサイクロスポリンは無効と判断し、2007年7月よりネオーラル150mg/dに減量、コルヒチン0.5mg/d、ペンタサ 3000mg/d経口投与開始したところ、腹痛は速やかに消失し、1ヵ月後に炎症反応の陰転化、2ヶ月後に体外式超音波検査で回盲部の壁肥厚と血流の改善を確認した。2007年10月ネオーラル中止。その後内視鏡検査で回盲部潰瘍の上皮化を確認し、口腔・陰部潰瘍の再燃も認めていない。【考察】サイクロスポリンは難治性眼病変を有するベーチェット病に対し適応となるが、一方で神経病変を悪化させたとの報告がある。腸管病変については一定の見解はないが、投与により誘発したとの報告もあるため、文献的考察を併せ報告する。 |
索引用語 | 腸管ベーチェット病, サイクロスポリン |