セッション情報 一般演題

タイトル 99:

腸重積を来たした盲腸癌の1例

演者 山近 大輔(東海大学 消化器外科)
共同演者 貞廣 荘太郎(東海大学 消化器外科), 田中 彰(東海大学 消化器外科), 前田 裕次(東海大学 消化器外科), 鈴木 俊之(東海大学 消化器外科), 安田 聖栄(東海大学 消化器外科), 生越 喬二(東海大学 消化器外科), 幕内 博康(東海大学 消化器外科)
抄録 成人の腸重積は全腸重積症例の5~10%と比較的まれな疾患である。今回われわれは盲腸癌が先進部となった成人腸重積症の1例を経験したので報告する。症例は77才、女性。2008年12月12日より腹痛が出現した。腹痛が軽快しないため12月17日に近医を受診し、右下腹部に腫瘤を指摘された。12月20日大腸内視鏡検査を施行したところ上行結腸に腫瘍を認め、腫瘍を先進部とした腸重積の診断で当院転院搬送となった。当院受診時、右下腹部に手拳大の腫瘤を認め、軽度圧痛をともなっていた。検査所見では白血球8400/μl  CRP<0.09gm/dl で炎症所見を認めなかった。腹部CTでは右下腹部に同心円状の多層構造を認め、その口側回腸の拡張を認めた。回盲部の腸重積の診断で同日緊急手術を施行した。術中所見では、盲腸から回腸にかけて上行結腸へ重積していた。用手整復すると先進部は盲腸でこの部に50mm大の腫瘍を触知した。このために、結腸右半切除術を施行した。病理所見はtype1, 50x32mm, tub1, pSS, ly0, v0, pN0(0/22)であった。今回、盲腸癌を先進部として腸重積を起こした比較的まれな1例を経験したので、若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 腸重積, 結腸癌