セッション情報 | 一般演題 |
---|---|
タイトル | 18:副腎転移巣破裂により後腹膜出血をきたした肝細胞癌の一例 |
演者 | 山田 俊哉(前橋赤十字病院 消化器病センター) |
共同演者 | 新井 弘隆(前橋赤十字病院 消化器病センター), 榎田 泰明(前橋赤十字病院 消化器病センター), 濱野 郁美(前橋赤十字病院 消化器病センター), 小畑 力(前橋赤十字病院 消化器病センター), 斉藤 秀一(前橋赤十字病院 消化器病センター), 橋爪 真之(前橋赤十字病院 消化器病センター), 茂木 陽子(前橋赤十字病院 消化器病センター), 木村 幸(前橋赤十字病院 消化器病センター), 小林 克巳(前橋赤十字病院 消化器病センター), 佐川 俊彦(前橋赤十字病院 消化器病センター), 荒川 和久(前橋赤十字病院 消化器病センター), 田中 俊行(前橋赤十字病院 消化器病センター), 富沢 直樹(前橋赤十字病院 消化器病センター), 安東 立正(前橋赤十字病院 消化器病センター), 高山 尚(前橋赤十字病院 消化器病センター), 小川 哲史(前橋赤十字病院 消化器病センター), 阿部 毅彦(前橋赤十字病院 消化器病センター), 徳江 浩之(前橋赤十字病院 放射線診断科), 森田 英夫(前橋赤十字病院 放射線診断科) |
抄録 | 【症例】52歳男性 【現病歴】平成20年9月26日、13時30分頃、オートバイを運転中に突如右側腹部痛が出現。症状持続するため当院救急外来受診された。 【入院後経過】血液検査及び腹部造影CTにてHCV陽性肝硬変の所見を認め、肝右葉に径2cmから7cm大の多発性肝細胞癌(HCC)を認めた。後腹膜出血が存在し、右副腎に結節性病変を認め、造影相でextravasationが認められ、多発性HCCの右副腎転移、および同部位からの出血が考えられた。緊急血管造影を施行し、右副腎動脈・右下横隔動脈へゼルフォームで塞栓施行。その後は新たな出血もなく10月1日退院となった。以後は多発HCCに対して経カテーテル的動脈塞栓術(TAE)を施行し、現在も外来通院中である。 【考察】本症例は、多発性HCCの副腎転移巣破裂により後腹膜出血をきたした一例であった。緊急TAEにて止血され、その後は再出血は認めていない。HCCの副腎転移巣破裂は医学中央雑誌での検索では、1983年から2008年までで6例の症例報告が認められた。HCCの破裂・出血は日常診療で比較的みられるが、副腎転移巣の破裂は稀であり、また、副腎転移巣の破裂によりHCCが初めて診断された例は報告がなく、貴重な1例と考えられた。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 副腎転移 |