セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 38:急性閉塞性化膿性胆管炎に対して、総胆管十二指腸婁からのアプローチによりERCPを行った1例 |
演者 | 福田 将義(東京都立府中病院 内科) |
共同演者 | 徳山 理恵(東京都立府中病院 内科), 村野 竜朗(東京都立府中病院 内科), 山田 透子(東京都立府中病院 内科), 加藤 知爾(東京都立府中病院 内科), 清水 寛路(東京都立府中病院 内科), 井上 大(東京都立府中病院 内科), 小田柿 智之(東京都立府中病院 内科), 岡宮 聡(東京都立府中病院 内科), 村田 直樹(東京都立府中病院 内科), 竹縄 寛(東京都立府中病院 内科), 小倉 祐紀(東京都立府中病院 内科), 芝 祐信(東京都立府中病院 内科) |
抄録 | 総胆管結石による急性閉塞性化膿性胆管炎、敗血症にて当科入院となり、ERCPにて乳頭からのアプローチが困難であり、総胆管十二指腸婁からのアプローチにてドレナージを行い、救命した症例を経験したので報告する。[症例1]89歳男性。[主訴]発熱、意識障害[既往歴]胃潰瘍にて胃部分切除後、胆嚢摘出術後、糖尿病、前立腺癌[病歴]2007年12月18日夕方から発熱を認め、背部痛、軽度の意識障害を認めるため、12月19日、前医受診したところ、著名な肝胆道系酵素の上昇、炎症所見高値を認めた。急性胆管炎による重症敗血症と考えられ、同日当院転院搬送となった。腹部骨盤CTにて、総胆管結石による急性閉塞性化膿性胆管炎と診断し、緊急ERCPを施行した。乳頭からカニュレーションし造影を行ったが、ガイドワイヤーを進めることが非常に困難であった。造影をすると、総胆管十二指腸婁を認め、同部位からの造影剤の漏れを認めた。乳頭からのアプローチは困難と判断し、婁孔からカニュレーションを施行し、ERBDチューブを留置してドレナージを行った。抗生剤加療および急性腎不全に対して透析加療を行い、敗血症から離脱し、急性腎不全も改善を認めたため、透析も離脱できた。2008年1月17日自宅退院となった。総胆管結石については、内視鏡的砕石は困難と判断し、当院外科にて総胆管切開切石術を施行した。[考察]本症例のように、乳頭からのアプローチが困難な場合に、総胆管十二指腸婁を認めれば、同部位からのアプローチによりドレナージを行い救命できる症例があると考えられ、カニュレーション困難例においては、有効な手段の一つと考えられる。当院での症例に文献的考察を加え報告する。 |
索引用語 | 総胆管結石, ERCP |