セッション情報 一般演題

タイトル

膵頭十二指腸切除術後の肝腫瘍に対し肝切除術を施行した3例

演者 平下 禎二郎(大分大学 医学部 第1外科)
共同演者 太田 正之(大分大学 医学部 第1外科), 江口 英利(大分大学 医学部 第1外科), 遠藤 裕一(大分大学 医学部 第1外科), 岩下 幸雄(大分大学 医学部 第1外科), 甲斐 成一郎(大分大学 医学部 第1外科), 柴田 浩平(大分大学 医学部 第1外科), 北野 正剛(大分大学 医学部 第1外科)
抄録 今回われわれは膵頭十二指腸切除術後の肝腫瘍に対し、肝切除術を施行した3例を経験したので報告する。症例1は69歳の男性で、2005年3月十二指腸癌に対して幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。病理組織学的検査にて中分化型腺癌、ss、n0、ly2、v0の診断であった。2006年3月十二指腸癌の肝転移を認め、拡大肝右葉切除術を施行した。肝切除術後3年経過した現在、無再発生存中である。症例2は61歳の男性で、2007年3月膵頭部腫瘍に対して幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を施行した。病理組織学的検査にて膵腺房細胞癌の診断であった。2008年10月膵腺房細胞癌の肝転移を認め、肝S6/7部分切除術を施行した。肝切除術後6ヵ月経過した現在、無再発生存中である。症例3は59歳の男性で、2003年5月下部胆管癌に対して他院にて膵頭十二指腸切除術を施行した。2007年6月肝腫瘍を認め、肝右葉切除術を施行した。術後病理組織学的検査にて原発性肝内胆管癌の診断であった。11月に肝転移、腹膜播種を認め、肝切除術後6ヵ月経過した12月に死亡した。 膵頭十二指腸切除術後の肝切除術は侵襲が大きいと考えられるが、全身状態が良好で長期生存の期待できる症例に対しては、有効な治療法の1つであると思われる。
索引用語 肝腫瘍, 膵頭十二指腸切除術