セッション情報 | 要望演題5 「肝疾患に対する最新の治療 -基礎から臨床まで-」 |
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タイトル | 動注化学療法により切除可能となった再発多発肝細胞癌の1例 |
演者 | 猪熊 孝実(長崎大学大学院 移植・消化器外科) |
共同演者 | 蒲原 行雄(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 江口 晋(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 朝長 哲生(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 宮崎 健介(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 山之内 孝彰(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 高槻 光寿(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 黒木 保(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 田島 義証(長崎大学大学院 移植・消化器外科), 宮明 寿光(長崎大学 消化器内科), 市川 辰樹(長崎大学 消化器内科), 中尾 一彦(長崎大学 消化器内科), 兼松 隆之(長崎大学大学院 移植・消化器外科) |
抄録 | 両葉に多発再発した肝細胞癌に対するCDDP(アイエーコール)動注 + S-1内服治療により切除が可能となった1例を経験した。症例は65歳の男性。2005年、肝S4-5の約5cm大の単発肝細胞癌に対し、肝中央二区域切除を行った。病理学的には中分化型肝細胞癌、pT2、pN0、stage 2であり、脈管侵襲は認めなかった。術後1年は再発を認めていなかったが、その後、外来受診をdrop outしていた。2008年、造影CTにて外側区域S3に2個(5cm、3cm)、後区域に1個(5cm)の肝細胞癌再発を認めた。残肝容積の維持が困難であったためCDDP動注、S-1内服による化学療法を行った。4クール施行後、肝細胞癌の著明な縮小を認めた。根治療法目的に残肝S3亜区域切除、S7はRFA焼灼術を行った。術後経過は良好であり、現在まで再発を認めていない。 CDDP動注化学療法により切除不能例のdown stagingをはかりsalvage liver resectionを施行することは有用なoptionと考えられた。 |
索引用語 | 肝細胞癌, 動注 |