セッション情報 |
シンポジウム 「ESDの治療成績向上をめざして」
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タイトル |
地域における救急消化器疾患に対する消化器医の関わり
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演者 |
柿添 三郎(医療法人 医理会 柿添病院 外科) |
共同演者 |
柿添 由美子(医療法人 医理会 柿添病院 外科), 柿添 博史(医療法人 医理会 柿添病院 内科), 松岡 功(医療法人 医理会 柿添病院 麻酔科), 柿添 圭嗣(医療法人 医理会 柿添病院 外科) |
抄録 |
医師不足が問題視されている昨今、人口38000人で老齢化率29%の当地区にて2次救急協力病院での過去3年間の救急消化器疾患の内容、その処置対応を検討した。上部消化管においては、胃・十二指腸出血26例、消化管異物2例、アニサキス症6例、食道静脈瘤破裂1例でこれらは、上部緊急内視鏡にて治療した。結腸腸閉塞3例に対しては経肛門的イレウスチューブにて治療した。空腸捻転による腸管壊死2例、腸間膜動脈血栓症1例、小腸破裂2例、小腸閉塞2例、メッケル憩室出血1例、結腸または虫垂部穿孔5例、結腸閉塞2例、直腸、肛門部異物2例、肛門周囲膿瘍1例、虫垂炎20例に対しては、緊急手術を行った。また、9例の閉塞性肝障害に関しては、PTCDあるいは、PTGBDで対応した。肝膿瘍の1例に対しては、超音波ガイド下にドレナージを行った。虫垂炎を除いた緊急手術症例の平均年齢は、69±18歳で、胆道ドレナージを行った症例の平均年齢は74±9歳だった。(考案)地域における救急消化器疾患は、高齢者に起こりやすい疾患も加わり多種多様化している。内視鏡的治療から、超音波下での経皮的治療あるいは、内視鏡外科、通常の外科治療等を選択する必要があり熟練した消化器医を必要としている。しかし一方で、3年間に85例の救急消化器疾患は過多ではなく、通常消化器医の業務を行いながらの対応も可能で、症例に対し濃厚な関わりを持つことができ消化器医師として生き甲斐を享受できると考えられた。 |
索引用語 |
地域医療, 消化器救急 |