セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | ダブルバルーン小腸内視鏡検査にて診断し得たサイトメガロウイルス腸炎の1例 |
演者 | 金山 兼司(九州大学 病態制御内科学) |
共同演者 | 山田 真梨子(九州大学 病態制御内科学), 徳永 紀子(九州大学 病態制御内科学), 井星 陽一郎(九州大学 病態制御内科学), 麻生 暁(九州大学 病態制御内科学), 村尾 寛之(九州大学 病態制御内科学), 荻野 治栄(九州大学 病態制御内科学), 隅田 頼信(九州大学 病態制御内科学), 板場 壮一(九州大学 病態制御内科学), 秋穂 裕唯(九州大学 病態制御内科学), 中村 和彦(九州大学 病態制御内科学), 後藤 綾子(九州大学大学院 形態機能病理学), 伊藤 能清(原三信病院 血液内科), 高柳 涼一(九州大学 病態制御内科学) |
抄録 | 症例は60歳、男性。平成19年12月多発性骨髄腫のため骨髄移植を施行された。平成20年8月より下血を繰り返し、Hb 4.5g/dlと高度の貧血を認めた。出血シンチにて小腸出血が疑われ、同年11月精査目的にて当院紹介入院となる。カプセル内視鏡検査施行し上部小腸に明らかな異常を認めなかったが、全小腸の観察はできなかった。経肛門的ダブルバルーン小腸内視鏡検査(DBE)では中部から下部回腸に打ち抜き様の深掘れ潰瘍を散在性に認めた。潰瘍からの生検にて核内封入体を認め、抗サイトメガロウイルス(CMV)抗体による免疫組織化学染色にて陽性細胞が検出された。血中CMV抗原(C7-HRP)は陽性(3個/WBC 64,800個)であった。以上よりCMV腸炎と診断した。ガンシクロビルおよびホスカビルの投与にて下血は消失したが、C7-HRPは一旦は陰性化したものの再度陽性となり、平成21年2月のDBEでは依然回腸に深掘れ潰瘍を散在性に認めた。現在継続加療中である。DBEにて診断し得た骨髄移植後に発症したCMV腸炎の1例を経験した。DBEにて診断されたCMV腸炎の報告は少ない。DBEは生検による病理組織学的診断も可能であることからCMV感染による小腸病変の診断に有用と考えられ、若干の文献的考察を加えて報告する。 |
索引用語 | ダブルバルーン小腸内視鏡検査, サイトメガロウイルス腸炎 |