セッション情報 一般演題

タイトル

フックナイフを用い内視鏡的に切除した巨大有茎性ポリープの1例

演者 遠藤 広貴(済生会唐津病院 内科)
共同演者 田中 未生(済生会唐津病院 内科), 白浜 奈津子(済生会唐津病院 内科), 樋口 徹(済生会唐津病院 内科), 萬年 孝太郎(済生会唐津病院 内科), 千布 裕(済生会唐津病院 内科), 山懸 基維(済生会唐津病院 外科), 園田 孝志(済生会唐津病院 外科), 今村 達也(今村医院)
抄録  大腸の有茎性腫瘍病変の内視鏡治療としてEMRは手技の簡便さから広く普及し頻繁に行われているが、その適応には大きさや形状など限界がある。特に担癌病変や、その可能性がある病変に対しては病理評価のため、できるだけ一括切除することが望ましい。今回我々は、フックナイフを用いて内視鏡的に一割切除しえた巨大有茎性ポリープの1例を提示する。
 症例は45歳、女性。下血あり前医受診。注腸、大腸内視鏡検査にて下行結腸に大きな有茎性ポリープ(頭部53×38mm、茎を含め全長75mm)を指摘され、内視鏡治療希望あり当院に紹介さる。平成18年1月19日、大腸内視鏡下にポリープの径約1cmある茎部をロングクリップにて結紮し、その末梢側でフックナイフにて一割切除した。病変の回収には三脚にてポリープの茎部を掴んでスライデイングチューブに引き込み、チューブごとファイバーを抜去した。後出血などの合併症は認めなかった。病理はmixed hyperplastic polyp and serrated and tubular adenoma with focally severe atypiaであった。
 フックナイフなどを用いる大腸ESDの適応病変としては、現在のところ平坦な担癌病変や腺腫などが多く行われているが、当症例では技術的にEMRにて切除困難な、大きな有茎性腫瘤の一割切除に有用であった。
索引用語 巨大有茎性ポリープ, フックナイフ