セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
Bevacizumab+mFOLFOX6/FOLFIRI投与後に肝切除を行えたS状結腸癌肝転移の1例
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演者 |
浜崎 幸司(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科 ) |
共同演者 |
田中 史朗(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科 ), 大野 毅(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科 ), 古井 純一郎(長崎県離島医療圏組合 五島中央病院 外科 ), 伊藤 裕司(SRL福岡ラボラトリー) |
抄録 |
緒言:結腸・直腸癌肝転移は、治癒切除によって生存期間の延長が期待されており、FOLFOXによって切除不能肝転移例の約13%が切除可能となったことが報告されている。当院でも2006年より順次FOLFOX/FOLFIRI、Bevacizumab(以下Bev)を導入し、進行結腸・直腸癌の治療を行っている。今回我々はS状結腸癌の同時性多発性肝転移に対し、Bev+mFOLFOX6/FOLFIRI後に肝切除を行った症例を経験したので、ここに報告する。症例:68歳男性 主訴:便秘 既往歴:糖尿病 現病歴:2年ほど前より便秘を認めていた。前医にて貧血を指摘され、当院紹介受診。S状結腸癌ならびに多発肝転移(S8:25mm,S5:38mm)の診断で、4月2日にS状結腸切除術施行。術後にBev+mFOLFOX6を10クール施行。RECIST評価ではS8:15mm,S5:14mmと縮小し、PRであったが、末梢神経障害が出現したため、Bev+FOLFIRI 2クール施行。6週間のインターバルを設けた後、肝部分切除術を施行した。手術術式:肝部分切除(S8,S5)+胆嚢摘出術 病理診断:tubular adenocarcinoma 腫瘍中心部は壊死に陥っているが、周辺部はviableな腫瘍細胞を認める。非腫瘍部は強い鬱血所見を認める。術後経過:大きな合併症なく、POD24に自宅退院となった。現在Bev+FOLFIRI療法を施行している。結語:Bev+mFOLFOX6/FOLFIRI療法は、切除不能な進行大腸癌に対し、その腫瘍抑制効果によりdown stageが可能で、治癒切除が安全に施行できる治療法であることが示唆された。 |
索引用語 |
肝転移, Bevacizumab |