セッション情報 一般演題

タイトル

長崎地域の消化器救急疾患の実態(長崎地区救急搬送実態調査より)

演者 三嶋 亮介(特別医療法人 春回会 井上病院(長崎実地救急医療連絡会))
共同演者 井上 健一郎(特別医療法人 春回会 井上病院(長崎実地救急医療連絡会)), 西山 高志(特別医療法人 春回会 井上病院(長崎実地救急医療連絡会)), 牧山 和也(特別医療法人 春回会 井上病院(長崎実地救急医療連絡会))
抄録 【目的】近年、救急医療の果たす役割は重要性を増している。また急速に進展する少子・高齢化に伴う疾病構造の変化などにより、一般市民の救急医療に対するニーズは多様化してきているものと考えられる。しかしながら施設毎での救急医療の現状はわかっていても地域全体でのそれに関する検討は少なくあくまでも推測の域をでない。今回われわれは長崎市および長崎県地域全体での救急医療の現状を検討した。【方法】長崎市では1998年より救急車で搬送された患者ほぼ全例の確定診断、転帰、手術の有無などに関する調査を行っている。さらに2004年からは長崎全体でも同様の調査がなされるようになった。今回それらのデータを基に長崎市(1998-2007年度)および長崎県(2007年度)における救急医療の現状を消化器疾患を中心に検討した。【結果】消化器疾患は全搬送数の約10%であり長崎市において2007年度は1662件、うち消化管出血が238件、穿孔性腹膜炎が78件であった。消化器疾患全体のうち入院を要したものが約1200件、高次転送が28件、死亡が81件であった。10年前と比べると消化器全体の件数は約1.4倍に増加していたが消化管出血、穿孔性腹膜炎の件数には大きな変化は認めなかった。しかしながら高齢化が進行しており構成年齢などに変化が認められた。 
索引用語 救急医療, 消化器疾患