セッション情報 一般演題

タイトル

術前化学療法によりpCRが得られた肝転移を有する進行胃癌の一切除例

演者 山口 博志(済生会唐津病院 外科)
共同演者 竹中  朋祐(済生会唐津病院 外科), 木村  和恵(済生会唐津病院 外科), 力丸 竜也(済生会唐津病院 外科), 福田 篤志(済生会唐津病院 外科), 山懸 基維(済生会唐津病院 外科), 園田 孝志(済生会唐津病院 外科)
抄録 【症例】65歳 男性 【既往歴】48歳:糖尿病  54歳:胆嚢ポリープ【現病歴】糖尿病にて近医加療中、腹部CTにて肝腫瘍を指摘され精査加療目的で当院紹介となる。GIFにて体下部大彎に陥凹性病変を認め、生検にてadenocarcinoma(tub1>tub2,por)と診断された。肝転移を伴う3型胃癌に対して、化学療法(S-1+Docetaxel)を2コース施行したところ、原発および転移性肝腫瘍は著明に縮小したため、幽門側胃切除(D2, Roux-en-Y再建)+肝部分切除施行を施行した。【検査所見】CA19-9:367.1 ng/ml (化学療法前)→16.8 ng/ml(化学療法後)【肉眼所見】切除胃、切除肝、ミクロでは明らかな悪性腫瘍を認めず。【考察】切除不能進行胃癌に対する化学療法は、生存期間中央値6~9ヶ月と予後不良であるが、わずかではあるが完全消失(CR)も報告されており、本症例はS-1+Docetaxelを使用し、病理学的CRを得た非常に稀な症例である。
索引用語 胃癌, 化学療法