セッション情報 |
一般演題
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タイトル |
カプセル内視鏡にて経過観察し得たCronkheite-Canada症候群の一例
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演者 |
眞方 紳一郎(大腸肛門病センター 高野病院) |
共同演者 |
野崎 良一(大腸肛門病センター 高野病院), 大湾 朝尚(大腸肛門病センター 高野病院), 山田 一隆(大腸肛門病センター 高野病院) |
抄録 |
症例は73歳、男性。既往歴や家族歴に特記事項なし。平成20年9月上旬より下痢、脱毛、味覚異常、爪変形出現し、近医受診。感染性胃腸炎の診断で治療受けるも改善無いため、10月上旬当院紹介受診。大腸内視鏡検査にて全周性の発赤調の連珠状の多発性ポリープを認めた。上部消化管内視鏡検査にて胃体下部から幽門部にかけて発赤調の多発性ポリープを認め、前庭部ではほぼ全周性に密生していた。胃および大腸の生検病理組織検査所見は、著明な浮腫、炎症細胞浸潤を伴う過形成であった。大腸では、腺腫の合併を見た。カプセル内視鏡検査にて、胃は大小のポリープ様の粘膜隆起が多発、特に前庭部のひだ上に連珠状に隆起が多発し、十二指腸は白斑が粘膜に沈着し、襞の肥厚と粘膜の粗造な所見が得られた。空腸は扁平なポリープが散在し、頻度は十二指腸より多くなり、回腸に行くほどポリープの数が増加していた。血液生化学検査では低蛋白血症を認め、Cronkheite-Canada症候群と診断した。プレドニゾロン30mg/日の投与を開始した。3ヶ月後の胃内視鏡検査にて多発ポリープの縮小を認め、大腸内視鏡検査にても病変の改善傾向を示した。カプセル内視鏡にて病変を観察し得たCronkheite-Canada症候群の一例を経験したので報告する。 |
索引用語 |
Cronkheite-Canada症候群, カプセル内視鏡 |