セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 直腸癌との鑑別に苦慮した異所性子宮内膜症(直腸)の一例 |
演者 | 中村 献(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科) |
共同演者 | 崎原 正基(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 灰本 耕基(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 石原 健二(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 知念 隆之(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 石原 淳(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 座覇 修(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 石原 昌清(社会医療法人 敬愛会 中頭病院 消化器内科), 金城 福則(琉球大学附属病院 光学診療部) |
抄録 | 子宮内膜症病巣は一般的に骨盤腔内、特に子宮、卵巣、および腹膜に存在することが多い。通常と異なる部位に子宮内膜症病巣が存在するものを異所性子宮内膜症と呼ぶことが多い。腸管に存在する場合は直腸・S状結腸が多い。今回我々は検診にて便潜血陽性で受診され大腸内視鏡、CT、MRI、PET/CTで直腸癌子宮浸潤もしくわ異所性子宮内膜症を疑われ診断的治療目的に手術となり結果、異所性子宮内膜症と診断した1例を経験したので報告する。症例は47歳女性。子宮筋腫で他院で経過観察されていた。生理不順あり。平成20年9月検診で便潜血陽性。大腸内視鏡検査では直腸Raに腸管の1/2を占め粘膜下腫瘍様で凹凸があり一部血豆様の結節を認め生検ではGroup1過形成性粘膜であった。腹部造影CT検査では子宮壁と直腸壁の境界は不明瞭で直腸癌の浸潤が疑われた. MRIではクリップでのマーキングのため病変部位は評価困難、しかし両側卵巣腫大、出血性嚢胞、子宮腺筋症が疑われた。PET/CTでは直腸の指摘部位に異常集積を認め悪性腫瘍が疑われたがダグラス窩から子宮後壁筋層内の方が強く集積がみられ異所性子宮内膜症も疑われた。腫瘍マーカーはCA125、CEA正常。直腸癌と異所性子宮内膜症の診断的治療目的に平成21年2月腹腔鏡下低位前方切除、単純子宮全摘、両側付属器摘出術施行した。病理組織学的には直腸をinvolveしたendometriosis、adenomyosisであり直腸子宮内膜症と診断した。また、傍腸管リンパ節にも子宮内膜病変を伴っていた。直腸癌との鑑別に苦慮した1例を経験したので文献的考察を含めて報告する。 |
索引用語 | 異所性子宮内膜症, 検診 |