セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 低用量のPEG-IFNα2a単独療法にてSVRが得られた70歳台のC型慢性肝炎の2例 |
演者 | 今中 大(霧島市立医師会医療センター 消化器内科) |
共同演者 | 山崎 成博(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 長谷川 将(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 肱黒 薫(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 三阪 高春(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 重田 浩一朗(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 藤崎 邦夫(霧島市立医師会医療センター 消化器内科), 橋口 正史(鹿児島大学消化器疾患生活習慣病学), 宇都 浩文(鹿児島大学消化器疾患生活習慣病学), 坪内 博仁(鹿児島大学消化器疾患生活習慣病学) |
抄録 | 本邦のC型慢性肝炎の高齢化は著しいが、高齢C型慢性肝炎の各種インターフェロン治療の安全性と有用性については検討の余地があると思われる。PEG-IFNα-2aは週1回の投与で副作用は少ないとされているが、標準量の180μgは、副作用や合併症などの面より高齢者への投与は慎重であるべきと考えられれる。最近、当院ではPEG-IFNα-2aの標準量の25%の45μgの用量で治療を行い、SVRが得られたC型慢性肝炎の2例を経験したので報告する。症例1は70歳女性、2型低ウィルス量であったが、過去のインターフェロン治療時の副作用のため再三の治療の勧めにも拘わらず治療は拒否。SNMC40mlを週2~3回投与していたが、低用量での治療の勧めを了解され、2007年11月13日より治療開始。HCV-RNAは治療前64KIU/mlであったが、2週目Amplicore定性陰性、4週目TaqManHCV陰性と良好な抗ウィルス効果が得られた。48週目間治療を行い終了。終了24週後のHCV-RNA陰性でありSVRと判定した。症例2は75歳、男性、2005年10月C型肝炎を指摘され当科紹介。2型低ウィルス量と判明し、インターフェロン治療を勧めたが希望されず。AFPの上昇傾向があり、低用量でのPEG-IFNα-2aでの治療を勧めたところ了解され、2007年11月20日より治療開始。HCV-RNAは治療前9KIU/mlであったが、2週目Amplicore 定性陰性、4週目TaqManHCV陰性と良好な抗ウィルス効果が得られ、24週間治療を行い終了。終了24週後のHCV-RNA陰性でありSVRと判定した。両症例とも特に問題となる副作用も認めなかった。低用量のPEG-IFNα2a投与によりSVRが得られたことより、高齢C型慢性肝炎の非難治例には有用であると思われ、治療経過と考察を加えて報告する。 |
索引用語 | 高齢C型慢性肝炎, ペグインターフェロン |