セッション情報 | 要望演題1 「食道表在癌の治療戦略 -ESD・化学放射線療法・外科手術の観点から-」 |
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タイトル | 食道sm癌に対する食道切除術と放射線化学療法の治療成績の検討 |
演者 | 坂本 快郎(九州がんセンター 消化器外科) |
共同演者 | 藤 也寸志(九州がんセンター 消化器外科), 沖 英次(九州がんセンター 消化器外科), 大垣 吉平(九州がんセンター 消化器外科), 池上 徹(九州がんセンター 消化器外科), 南 一仁(九州がんセンター 消化器外科), 前田 貴司(九州がんセンター 消化器外科), 坂口 善久(九州がんセンター 消化器外科), 岡村 健(九州がんセンター 消化器外科) |
抄録 | 【はじめに】食道sm(cT1b)癌はリンパ節転移が高率であることから、標準的治療は食道切除再建術とされている。しかしながら化学放射線治療による根治率も高く、現在JCOGをはじめとして臨床試験も進行中である。一般臨床では症例によって化学放射線治療が選択されることもある。【目的】食道sm癌に対する食道切除再建術と化学放射線療法の治療成績をレトロスペクティブに解析する。【方法】当院において1999年から2007年までに治療を行った食道sm癌(cT1b症例)67例のうち、食道切除再建術群42例および根治的化学放射線治療群25例の遠隔成績と臨床病理学的因子を解析した。【結果】食道切除群:平均年齢は63.5±7.4歳であり、病理学的にもsm(pT1b)と確認された症例は34例(81.0%)であった。切除後の5年全生存率は86.0%であった。化学放射線群:平均年齢は69.4±7.5歳であり、PS 2以上の症例が7例含まれていた。治療完遂率は25例中23例(92%)であり、CR率も25例中23例(92%)であった。5年全生存率は63.4%であった。【考察】現在の一般臨床では高齢や心疾患などの高リスク症例に対して化学放射線治療が行われることが多い。しかし少なくともレトロスペクティブな解析では食道sm癌に対する化学放射線治療もCR率が90%以上と良好な成績であり、症例にあわせた適応の決定が必要であると考えられる。 |
索引用語 | 食道sm癌, 化学放射線治療 |