セッション情報 | 一般演題 |
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タイトル | 進行・再発胃癌に対するS-1+biweekly Docetaxel併用療法 |
演者 | 吉永 敬士(九州大学消化器・総合外科) |
共同演者 | 吉田 倫太郎(九州大学消化器・総合外科), 山下 奈真(九州大学消化器・総合外科), 佐伯 浩司(九州大学消化器・総合外科), 森田 勝(九州大学消化器・総合外科), 江見 泰徳(九州大学大学院 がん先端医療応用学講座), 掛地 吉弘(九州大学消化器・総合外科), 前原 喜彦(九州大学消化器・総合外科) |
抄録 | 【はじめに】進行・再発胃癌に対してS-1+CDDPが標準治療の一つに位置付けられ、S-1+Docetaxelの臨床第III相試験が進行中であるが、われわれはS-1+biweekly Docetaxel療法の第I相、第II相試験を行い、その安全性と有用性を報告してきた。【方法と結果】1)臨床第I相試験:臨床第I相試験で安全性を確認し、DOCの推奨用量を35mg/m2と決定した。2)臨床第II相試験:進行・再発胃癌症例(20-75歳未満、PS0-2、化学療法初回治療例)Docetaxelはday1、15に35mg/m2投与し、S-1は80mg/m2を14日間投与14日間休薬とし、28日間を1コースとした臨床第II相試験にて、安全性の検証を行い、実施コース数の中央値は3(1-19)であった。CR1例、PR13例で奏効率は40.0%、SD13例を加えたDisease control rateは77.1%、また、装甲期間は98日(29-603日)であった。Progression free survivalは4.5ヶ月、Median survival timeは14.2ヶ月で、Grade3以上の有害事象は、好中球減少22.9%、白血球減少11.4%とtriweeklyやmonthly投与に比較しても少ない傾向であった。3)今後の展開:手術の補助療法としてのS-1+Docetaxel療法に有用性に注目し、primary end pointを病理学的奏功割合とした術前化学療法の臨床第II相試験をおこなっている。【考察】S-1+Docetaxel のbiweekly投与法は臨床第II相試験、でtriweeklyやmonthly投与に比べて同等のMSTが得られ、有害事象は少なかった。S-1+biweekly Docetaxel併用療法は有用で副作用が少なく、S-1+CDDPと異なり外来治療も可能であったことから、進行・再発胃癌に対する治療から術前化学療法に対する適応拡大が期待される。 |
索引用語 | 胃癌, 化学療法 |