セッション情報 一般演題

タイトル

C型慢性肝炎に対するペグインターフェロン、リバビリン治療中にぶどう膜炎を発症した一例

演者 吉本 剛志(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科)
共同演者 古賀 荒太郎(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 大橋 朋子(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 内田 匡彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 岩佐  勉(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 杉 満紀子(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 水谷 孝弘(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 武元 良祐(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 宮原 稔彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 福泉 公仁隆(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 原田 直彦(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科), 中牟田 誠(独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 消化器科DELIMITER独立行政法人国立病院機構 九州医療センター 臨床研究センター)
抄録 【症例】73歳、男性【主訴】視力低下 【現病歴】平成8年にC型慢性肝炎指摘され、近医にて肝庇護療法(SNMC, 小柴胡湯)を受けていたが、インターフェロン治療を希望され平成20年7月30日よりペグインターフェロン、リバビリン療法を開始した。導入時に眼科受診を行ったが特に異常は認められていなかった。平成21年9月4日、38度の発熱、視力低下をきたし精査加療目的に入院となった。【入院時検査所見】WBC 3300/μl, RBC 281万/μl ,Hb 9.0 g/dl, Plt 12.4万 /μl, T-Pro 7.1g/dl, Alb 3.3g/dl, T-Bil 1.0 mg/dl, AST 160 IU/l, ALT 152 IU/l,BUN 11. Creat 0.2, ACE 15.5U/l【入院後経過】左視力は手動弁の状態であった。38度の発熱を伴っていたため感染症を疑い前房水、血液培養を行うも陰性であり眼底所見よりぶどう膜炎と診断された。ステロイド投与を行い炎症は軽快傾向となった。しかし細菌性眼内炎を発症したため抗生剤投与を行い、軽快後に眼内レンズ手術を行った。術後はぶどう膜炎の再燃なく経過良好である。【考察】ぶどう膜炎の原因とされるサルコイドーシス、フォークト・小柳・原田病はインターフェロンの合併症に記載されているがまれである。今回、サルコイドーシスおよびフォークト・小柳・原田病の診断には至らなかったがペグインターフェロン、リバビリン療法中にぶどう膜炎を発症した症例を経験した。まれな症例と若干の文献的考察を加え報告する。
索引用語 ぶどう膜炎, インターフェロン